幹事クリタのコーカイ日誌2011

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11月21日 ● 落合野球の閉幕。

 日本シリーズ第7戦はソフトバンクが中日に3-0で完勝。落合監督はとうとう「リーグ優勝しての日本一」という悲願を達成できないまま退くことになってしまいました。残念です。もしかしてこれで中日の「黄金時代」が終わってしまうのかと思うと、ファンとしては二重に残念でなりません。

 このシリーズは結果だけ見れば最終戦まで競り合った試合が続いた接戦でしたが、内容的には中日が一方的に押されていました。ずっとサッカー並みのロースコアでしたが、試合展開もほとんどソフトバンクが中日陣内で攻め続けていたのを、中日が堅い守りで跳ね返してたまにカウンターで攻撃を仕掛けていたという印象。しかし最後はそのカウンター攻撃すらさせてもらえないほど守勢一辺倒でした。なにせこのシリーズで一度も中日は3点以上取れなかったのですから。2点目が取られたらもう「負けた」と思ってしまうくらい打てないって、いくらなんでも酷すぎます。

 ここまで打てないと見ていても辛いです。勝っても1-0とか2-1とかの辛気くさい勝ち方ですし、負ける時は往々にして大敗で本当にへこみます。勝つから何とかファンは耐えて見ていますが、これでは観客動員が伸びないのも無理ありません。来季から落合監督から高木監督へとバトンタッチされるわけですが、改めて「恐竜打線」復活への改革を進めて欲しいです。

 なにも巨人やソフトバンクのように大砲を並べろとは言いません。広いナゴヤドームで巨砲主義はあまり意味がありません。ホームランバッターは2〜3人もいれば十分ですから、もっと打率を上げて連打で点が取れるように、さらには機動力を使えるようにならないと、このままでは投手陣がもたないと思います。

 岩瀬はもう年齢による衰えは隠せないし、チェンとネルソン、ソトの外国人はいついなくなるかわかりません。浅尾の投げ過ぎによる疲労も心配です。しばらく安心なのは吉見だけ。さらに不安なのは谷繁です。彼のリードで中日の投手力が維持されてきたわけですが、年齢的にそろそろ限界が近いのは今回のシリーズで全く打てなかったことからもわかります。「投手王国」を支えてきた森コーチも落合監督と一緒に退団するし、本当に来季からも守り勝てる保証はどこにもないのです。

 投・打・守・走の「投」と「守」だけに特化したようなバランスが悪いいまの戦力を再分析して、リソースの再分配を早急に図るべきでしょう。それにしても落合ほどの大打者が指導者を8年間も務めていながら、打線はどんどん沈滞化していったというのは不思議です。大打者だけに普通の打者に期待しなくなってしまったのでしょうか。守り勝つ中日における落合野球はいったんここで閉幕しますが、またきっとどこかで監督として再登場することでしょう。その時にはどんな野球を見せてくれるか楽しみです。




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