幹事クリタのコーカイ日誌2011

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10月20日 ● 錦織が世界30位に躍進した意味。

 先日の上海での大会でベスト4に進出した錦織圭が最新ランキングで30位になりました。松岡修造の46位を上回ったというだけでもニュースなのですが、30位というのは大きな意味があります。テニスの世界ランキングでひとつの壁がトップ100の壁で、ここを超えるとグランドスラムの本戦にストレートインできます。予選を戦わなくても済むので、すごく楽になるのです。いま日本男子では添田豪や伊藤竜馬がこの壁のあたりでウロウロしていますから、早くここを乗り越えていって欲しいものです。

 そしてもうひとつの壁がトップ30の壁です。ここをクリアするとグランドスラムでシード選手になれます。シードは32人ですから30位以内に入れば確実。そうなれば少なくとも3回戦までは他のシード選手とは当たりません。錦織はこれまでもジョコビッチやナダルと早々に当たって砕け散っていますが、それがなくなるので当然勝ち上がる可能性が高くなりますし、そうすればランキングも安定してきます。上位に勝ってもボーナスポイントがつくわけではないので(昔はトップ10選手に勝つとボーナスがあった時代もありましたが)、シードされて勝てそうな下位の選手と序盤に対戦できることは大きなアドバンテージになります。

 グランドスラム連続出場の世界記録を作った杉山愛も長年にわたってシードを守り続けてきたからこそ連続出場を可能にできたということもあります。復帰後のクルム伊達公子もドロー運が悪くシード選手とばかり当たっていますが、どこかで一発ポイントを大きく稼いでジャンプアップできれば楽になるんですけどね。

 錦織は上海のポイントが有効なこれから1年、すなわち来年のグランドスラム4大会全てでシードされる可能性が高いので、その間にランキングをさらに上げてトップ10を狙って欲しいものです。実力はすでに十分、プレーに華もあります。後は故障を防ぐしっかりした体作りでしょうね。




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