幹事クリタのコーカイ日誌2011

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10月18日 ● 『南極大陸』第1回。

 TBSが今クールもっとも力を入れているドラマ『南極大陸』。第1回は2時間5分と映画並みの長編だったので、途中ちょっとサボってしまいましたが、一応ラストのキムタクの演説までちゃんと見ました。途中は見なくても良いかなと思ったほどダレてました。

 改めて思ったのは、キムタクドラマはどこまでもキムタク推しでいくんだな、ということ。もうどこかで見たキムタクだらけで、これぞまさにスターの証明。演技派(たとえばこのドラマで言えば香川照之とか堺雅人とか)は、作品によって全然違う印象を受けるのに、スターはどの作品でも役柄よりも役者本人が前に出てきます。アメリカならロバート・レッドフォードとかブラッド・ピットとか、日本なら昔は石原裕次郎や加山雄三、今はキムタクと福山雅治が両雄です。

 時代が昭和だろうが現代だろうが、役柄が学者だろうが経営者だろうが首相だろうがピアニストだろうが、とにかくキムタクはキムタク。それで行けるところまで行くという覚悟が潔いほど伝わってきたドラマでした。これはこれでひとつの見識です。最近キムタクのドラマも視聴率がかつてほど取れなくなってきましたが、だからと言って安易に演技派に転向することはありません(できないかもというのは置いといて)。スターという人種は天才の一種で、作ろうと思って作れるものではないのですから、最後までスターとして扱うべきです。

 そしてさらにこの『南極大陸』がスタードラマとして正しいのは、周囲に大河ドラマ並みの豪華なキャストを揃えて、ロケにもセットにもとにかくお金をかけていること。スターに貧乏ったらしい作品は似合いません。キムタクと心中すると決めたなら、ちゃんと覚悟を決めて心中するのが正しいのです。

 もっとも、初回に出てきた加藤剛やら渡瀬恒彦やら大御所たちは今後はあまり出番はないはずなので、画面が思わずギュッと締まるような役者が実はいないのが不安です。本来なら柴田恭兵の役どころがそれに当たるのですが、柴田は危ない刑事だけにやっぱり軽さが持ち味。これが渡辺謙だったらどれほど締まったことか。結局幾多のドラマ同様に香川照之頼みということになりそうです。後は堺雅人の奮闘に期待かな。まだプロローグという感じだったので、とりあえず2回目以降も見てみるつもりですが、最後まで見続けられるかどうかは微妙、というのが初回の感想でした。




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