幹事クリタのコーカイ日誌2011

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9月6日 ● なでしこの威風堂々。

 ロンドン五輪アジア最終予選を戦っているなでしこジャパンが、強敵のオーストラリア相手に見事に勝利を収めました。前半は攻め込んでもなかなか得点に結びつかずイライラしましたが、それでも後半に川澄の見事なゴールで先制するとそのまま1-0で勝利。僅差ではありますが、危なげない勝利。これでタイ、韓国に続き3連勝。次に目下2位の北朝鮮戦が控えるとは言え、グッと五輪出場を引き寄せました。

 なでしこの試合振りは先日のW杯優勝以降、貫禄が出てきました。これまでなら同格、もしくは格上だった相手に横綱相撲を続けて堂々と勝っています。自信をつけたことがプレーに余裕を生み、それが競り合っても慌てず最後はきちんと勝つという風格のある「威風堂々」としたサッカーになりました。自分たちのサッカーをすれば負けないということを身をもって体感したからこその自信でしょう。

 サッカー日本代表がこれほど自分たちを信じて堂々と戦っている様は、男女世代別を含めて初めて見ました。そこには「サッカー後進国」と揶揄され続けた頃の日本サッカーの面影はありません。短期間でこれだけ成長できることを女子が示してくれたのですから、男子サッカーだってできるところを示して欲しいと思います。

 その男子はW杯アジア3次予選を戦っています。こちらは先日北朝鮮に辛勝してザックジャパンの無敗記録を伸ばしました。そして次は今回のグループでも最も強敵と目されるウズベキスタン。2位以内なら最終予選に進めるとは言え、アウェーで最低引き分け、できたら堂々と勝点3を取ってきて欲しいものです。

 北朝鮮戦はギリギリの勝利でした。後半49分にようやく決勝点を入れるくらい追い込まれるとは、いくら本田を欠くとは言え先行きが不安になります。もちろんこの場合の「先」とは、アジアの話ではなくW杯本大会を見据えての「先」です。FIFAランキングも20位以内が定位置になってきたのですから、目標は最低16強、プラスその上どこまで行けるかです。

 それにしても男女ともこれだけアジアで勝てるようになると、見ている方も夢が大きく膨らみます。アジアでハラハラしていた時代から、世界でハラハラできる時代になりました。1968年のメキシコ五輪銅メダルでサッカーに目覚め、1980年代の低迷期にずっと悔しい思いをしてきたオールドファンとしては、40年かかってようやくここまできたかと感無量の思いです。もしかしたら生きている間にW杯で優勝する「男子」サッカーが見られるかも。長生きしたいものです。




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