幹事クリタのコーカイ日誌2011

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8月21日 ● 高校野球と24時間テレビという「祭り」。

 昨日から急に涼しくなりました。そして昨日は高校野球の決勝戦。もうひとつ、昨日から今日にかけて日本テレビの24時間テレビをやっています。これだけカードが揃うと「もう夏も終わりだな」としみじみ感じます。夏の終わりの始まりというか、晩夏の風物詩というか。幸い僕は学生じゃないから良いですが、小中高生は「夏休みが終わってしまう!」と哀しい気分で胸がいっぱいになってしまうことでしょう。まあ実際にはあと1ヶ月くらいは暑さが続いて、本当に秋になるのはお彼岸の頃なんですけどね。

 ところで24時間テレビのチャリティマラソン。今年は徳光和夫が走っています。もちろん最高齢ランナー。と言うか、それが売り。これも昔は間寛平とか山口達也とか錦野旦とか、24時間走るに相応しい壮健なタレントが走っていましたが、最近はそれじゃあ物足りないとばかりにご老体を次々と担ぎ出してきます。サラッと走りきったら面白くないから、日頃から運動とは縁が無さそうな、より苦しんで倒れそうなタレントを走らせる企画に変化してきました。正直、悪趣味だと思います。

 同じことは実は昨日決勝戦が終わった高校野球にも言えます。なぜ毎年過密日程の中、暑い関西地方で真っ昼間にやるのか?ドーム球場じゃだめなのか?北海道でやっちゃダメなのか?ナイターでやっちゃダメなのか?数球場を使っての分散開催ではダメなのか?今の夏の甲子園の運営方法は、高校生を壊すためにやっているような合理性の欠片もないやり方です。しかし、それが支持をされています。なぜなら暑い炎天下に必死になって連日戦うからこそ、高校野球は見る者の心を打つからです。夏に比べて春の甲子園が格段に人気が劣るのも、「暑さ」という演出がないからだと思います。苦しみながら戦う高校生を見るのが楽しい、という感覚は、年寄りが24時間ずっと苦しそうに走り続けるのを見たいという欲求と近いところにあります。

 自分たちは冷房の効いた部屋でアイスコーヒーを飲みながら、炎天下で苦しそうにしている人間を高見の見物。ローマの貴族並みの傲慢さですが、最近はさすがにどちらにも「おかしいんじゃないの?」「見たくないよ」という人たちが増えてきている気がします。ただ死人が出るまで祭りは続きますから、きっと高野連も日本テレビも、ちょっとやそっとじゃ今のレギュレーションを変更はしないでしょう。なにせ世の中には死人が出ても続いている「祭り」もたくさんあります。甲子園も24時間テレビも単なる高校生の野球大会、単なるチャリティ番組ではなく、明らかに「祭り」となってしまっていますから。

 


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