幹事クリタのコーカイ日誌2011

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8月19日 ● 危機を救う人材の登場を待つ。

 僕が立ち上げた今のテニスサークルは今年で25年目。「よく続いていますね」と言われますが、さすがにそれだけ長くやっていれば、何回もサークル存亡の危機がありました。サークルが危うい時と言うのは大別すると3パターンあって、参加者が集まらないか、コートが確保できないか、幹事である僕のやる気が失われるか、です。逆に言えば、テニスサークルを維持するために必要な3つの要素が、「参加者」と「コート」と「幹事」だということです。これは国家の三要素が「国民」と「領土」と「主権」だと言うのと似たようなものです。

 一番危機的な状況は幹事のやる気が失われてしまう時で、多くのサークルがそうやって消えていきました。国家で言えば他国に占領されてしまって主権が失われた時です。もちろん、僕も何回もやる気をなくした時がありましたが、これまではなんとか持ちこたえてきました。やる気をなくす要因はいろいろありましたが、我ながら本当に粘り強い性格だと思います。

 しかし、最近の危機は国民の減少、つまり参加するメンバーが減ってきていることです。と言っても、登録上のサークルメンバーは現在男女合わせて60名近く。これは25年の歴史の中でも過去最多と言ってもいいくらいです。ところが出席率は逆に過去最悪で、12/60くらい。しかも女性に限って言えば3/30くらいなのです。10人に1人しか参加しないって、どういうこと?みんなテニスがしたくてサークルに入っているんじゃないのと不思議に思ってしまいます。

 実は出席率が下がってきたのは今に始まったことではなく、ここ数年の長期的傾向です。主要メンバーの高齢化、それに伴う仕事や家事の多忙化、さらには娯楽の多様化などが影響していると思います。昔は若くて暇で体力が余っていてやることもなかったので、休みはテニスと決まっていたのが、今はみんな忙しい上に体力も落ちてきていて、テニスに行くにも腰が重いということでしょう。

 ただそうした原因はともかく、結果として人が少ないというのは、先に書いたようにサークルの存亡に関わることです。他のテニスサークルが数年単位で消滅していく中、25年間も続いているのは常に新しいメンバーを補充して人数を確保してきたからですが、頭数がいても参加しないのでは、人数をいくら補充しても意味がありません。

 これまでにも出席率を上げるために山本プロによるレッスン会など、いろいろな対策を講じてきましたが、あまり効果的とは言えませんでした。テニスへのモチベーションが高くても諸事情によって参加できないメンバーはどうしようもないですし、モチベーションが下がり、他のことに比べてサークルの優先順位が下になっているメンバーに対しては、少々のカンフル剤では効かないということなのでしょう。

 こうなってくると方法は限られてきます。もっとも過激なやり方はいったんサークルを閉鎖して、全く新しいサークルとしてメンバーを募集して出直すこと。もう少しマイルドな方法としては、モチベーションの低いメンバーはリストラして、少人数のやる気のあるメンバーだけにする方法。小さくコンパクトになりますが、その代わりサークルの士気は上がると思います。

 とは言え、歴史に学べば、こうして先鋭化・均質化していく集団というのは、どんな集団であれ最後は玉砕しかありません。長く続けるコツは、むしろ異物をも含んで大きく緩く包みこむことです。と言うことで、今回の危機もまた「様子見」しながら、潮目が変わるのをじっと待つのが一番得策だと考えています。新しいやる気のあるメンバーがいつ入ってくるかもわかりませんし、実際に過去の危機も、そういう中心になる新メンバーの登場で何度も乗り切ってきました。だいたい4年に一度くらいでガラッとメンバーが変わるタイミングがあります。来年あたり大型新人の登場に期待しています。「救国の英雄」の登場を待つのも、国家と同じです。




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