幹事クリタのコーカイ日誌2011

[ 前日翌日最新今月 ]


 
8月3日 ● 毛の問題。

 今年は節電ということでクールビズもかなり浸透しているようです。もともと服装がラフな業界にいるので、自分は例年と変わらずポロシャツやTシャツにジーンズで出勤していますが、お堅い業界の人でも半袖開襟シャツくらいは普通になってきている模様。ただ薄着になってくると女性から見て気になることがあるそうです。

 それは「毛」。胸元の開いたシャツを着れば胸毛が見えるし、袖が短くなれば脇毛も覗く。さらにシャツが白くて薄いと乳首もわかる、それが「気持ち悪い〜」と言われているんだそうです。見えないように隠せと。じゃなければ毛を処理してこいと。

 うーん、時代は変わりました。僕が子どもの頃は胸毛というのは男性のセックスアピールの象徴で、むしろ積極的に女性に「見せる」ものでした。ショーン・コネリー、加山雄三、長島茂雄など、胸毛を誇らしげに見せているのが「ナイスガイ」であり、僕たちは大人になったら胸毛が生えてくるかどうか心配していたものです。中学2年の時に胸にチョロチョロと毛が生えてきたのを見つけて僕は「よしっ!」とガッツポーズをしましたが、実際には大人になってもそのチョロチョロのままで終わってしまいました。今となってはボーボーにならずに良かったのでしょう。

 脇毛にいたっては生えていないと恥ずかしいという感覚で、中学3年の水泳の授業でまだ脇毛が生えていない奴をかなりからかったものです。近藤真彦がデビュー後も脇毛が生えてなかったので「あんなガキ」と思っていました。それが今では男でも脇毛を見せるな、処理しろと言われてしまうのです。

 もちろん、オフィスでむやみと裸になってアピールしたりすればおかしいのはわかっています。会社は仕事をするところですから、節度を守れというのは当然です。しかし薄着になれば毛くらいはチラッと見えることもあるだろうし、乳首が透けることもあるでしょう。それにいちいち目くじら立てられてはクールビズになりません。

 女性による男の「男性性」への嫌悪感は時代とともに増してきていると思います。体毛が濃く筋肉ムキムキで体臭が強そうな「オス」って男性よりも、肌がツルッとしていて線が細く中性的なルックスの「男子」の方がより一層好まれるようになってきました。その流れは僕たちが10代の頃からずっと変わってはいないのですが、最近はもう男も女も変わらないくらいに「女性的」であることを求められているようで、今の若い男の子は本当にツルツルしています。僕から見ればそれで「草食男子ばかり」と嘆かれても困るわけで、自分がこの時代に若い男性じゃなくて良かったと安堵しています。

 そう言えば最近真夏のテニスコートで上半身裸でテニスしている若者を見かけなくなりました。20数年前はいっつも裸でテニスしている若い連中が必ずいたもんですけどね、って、僕たちも結構脱いでいましたが。それも今では「セクハラ」「気持ち悪い」と言われてしまうんでしょうか。久しぶりに裸でテニスしてみようかな、って、さすがに50才のやることじゃないですね。




twitterでもつぶやいています@kanjikurita

gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」