幹事クリタのコーカイ日誌2011

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7月20日 ● 魁皇の引退と自分の定年後を重ね合わせる。

 大関魁皇が引退をしました。今場所ボロボロの体で何とか千代の富士の通算勝利数の記録を更新して、これで踏ん切りがついたのでしょう。若貴兄弟、曙と同期の昭和入門の力士です。もっと早く引退していてもおかしくなかったのに、よくぞここまで粘ったものだと思います。

 最近高齢でも頑張っているスポーツ選手を見ると、何とも言えない気分になります。プロ野球の山本昌や山崎武、サッカーの三浦和、テニスのクルム伊達など、みんな40代です。自分の子どもくらいの年齢の選手と戦っている姿を見ると、応援する気持ちはもちろんありますが、それだけではなく「引き際」とか「限界」とかを目の当たりにさせられるようで、自分に重ね合わせて切なくなるのです。

 昨日会社で50才以上の社員を対象とした研修がありました。定年を控えたベテラン社員に対して、退職金や年金などの説明とともに、「ネクストキャリア」についての話がありました。生涯現役で仕事を続ける高齢化社会を迎えるにあたって、60才以降にどういう「働き方」を選択していくかということです。

 正直、自分はまだ50才になったばかりで10年先にどういう働き方をしたいかなんて、茫漠としていてうまくイメージができません。若い頃は早くリタイアして遊び尽くそうと思っていました。旅行にも行きたいし、テニスもやりたいし、他の趣味だってたくさんあります。しかし、これだけ経済的に厳しい世の中になってきてしまっては、そんな優雅なことは許されるはずもありません。年金だって65才まで貰えないのですから、定年後5年間は働かざるを得ないのです。

 僕のしている広告クリエーティブの世界と言うのは、働き盛りは30代だと思います。柔軟な発想力、強引に突破する馬力という若い方が有利な能力と、ロジックを組み立てる論理力、説得力、知識、テクニックというベテランならではの能力が噛み合うのが30代だからです。50代になってくると技術でそれなりのものは作れますが、画期的なアイデアは生まれません。まして60才を超えて最前線で戦えるのはごく一握りの天才だけでしょう。

 もがき苦しむ魁皇や山本昌を僕のような凡人と同列に語ることはできませんが、やはりシンパシーは感じます。限界がくるまでこの仕事にこだわっていくのか?それとも、すっぱりやめて何か好きなことに関わっていくのか?その「好きなこと」って何なのか?それは本当に仕事になるようなことなのか?すぐに答を見つける必要はないのですが、これからきちんと考えていきたいと思っています。




twitterでもつぶやいています@kanjikurita

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