幹事クリタのコーカイ日誌2011

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6月29日 ● 夏ドラマ展望。

 例年夏のドラマは大抵気合いが入っていないというか、秋ドラマのために力をためているというか、金もかかっていなければ大した企画もないドラマが多いものです。その分、時々穴馬的な面白いドラマが発掘できたりもするのですが、果たして今年の夏ドラマはどうでしょうか?

 フジの月9は最近どうもパッとしません。今回はキャリア女子とイクメン男子のラブコメディ『全開ガール』。主演の女性弁護士に新垣結衣、相手役のイクメンシェフに錦戸亮。流行りのイクメンを題材に、まあいかにも夏向けのライトなラブコメです。共演は蓮佛美沙子、平山浩行、荒川良々、薬師丸ひろ子、竹内力ら。キャストは軽いですが脚本の吉田智子はこの手の話は巧いので、意外と面白くなるかも知れません。

 いま確実に視聴率が計算できるのが警察モノと医療モノ。まず警察モノではフジ系火曜夜9時『絶対零度〜特殊犯罪潜入捜査〜』。昨年に続く第2弾です。主演は上戸彩、共演は桐谷健太、山口紗弥加、丸山智己、北川弘美、杉本哲太、北大路欣也ら。正直、昨年それほどヒットしたというほどの作品ではないと思うのに続編とは、よほど企画不足なのでしょうか?

 深夜枠ながらこれよりもっとキャストが豪華なのがテレ朝系金曜夜11時15分『ジウ 警視庁特殊犯捜査係』。主演が黒木メイサと多部未華子。なぜ深夜でこの2人がW主演のドラマを、しかもテレ朝でやるのかよくわかりません。共演は城田優、北村有起哉ら。

 警察学校を舞台にしているのがテレ朝系木曜夜9時『陽はまた昇る』。教官役に佐藤浩市、訓練生に三浦春馬、池松壮亮ら。他に斎藤由貴、ARATA、YOU、石野真子、真矢みき、橋爪功ら。脚本も井上由美子ですし、まるでフジの木10あたりでやりそうな企画とキャストです。あまり暑苦しくならなければ良いのですが。

 医療モノではバチスタシリーズの第3弾がフジ系火曜夜10時『チーム・バチスタ3 アリアドネの弾丸』。主演は相変わらず伊藤淳史と仲村トオル。他に小西真奈美、福士誠治、尾美としのり、高橋克典ら。ファンをつかんでいるシリーズだけに第3弾もそこそこの数字とクオリティを確保するのでしょう。

 法医学者が主役なのが日テレ系水曜夜10時『ブルドクター』。主演に江角マキコ、共演に石原さとみ、稲垣吾郎、志田未来、ブラザートム、市川亀治郎、市毛良枝、小日向文世ら。役者も豪華なら脚本もベテランの橋部敦子を立てて、この夏ドラマで一番気合いの入った観があります。法医学がテーマの場合は医療ドラマと警察ドラマの両方を兼備できるので見ている方も一粒で二度美味しいところが嬉しいです。

 一定の需要が見込めるイケメンドラマではフジ系日曜夜9時『花ざかりの君たちへ〜イケメン・パラダイス〜2011』。かつて堀北真希でドラマ化されたコミックが早くも再ドラマ化です。今回の主役は前田敦子。共演は中村蒼、三浦翔平ら。ただマエアツのファンを狙っているのか、それともイケメン好きな女性を狙っているのかわからない中途半端さが気になります。

 日本のイケメンドラマのリメークに対抗して韓国発のイケメンドラマのリメークがTBS系金曜夜10時『美男(イケメン)ですね』。主演に瀧本美織。他に玉森裕太、藤ヶ谷大輔、八乙女光、片瀬那奈、井森美幸、柳沢慎吾、高嶋政伸、萬田久子ら。こちらはジャニーズファン狙いがハッキリしているので、高視聴率は無理でもコアなファンはがっちりつかみそうです。

 『JIN』がヒットしたTBS系日曜夜9時は『華和家の四姉妹』。柴門ふみ原作のコミックのドラマ化。主演に観月ありさ、共演に貫地谷しおり、川島海荷、吉瀬美智子、加藤成亮、宮崎美子、遠藤憲一ら。脇役は良いのですが、なぜ主演が観月ありさなのかがわかりません。今さら柴門マンガでもないだろうという気もしますし。原作は連載時に読んでいましたが大して面白くなかったですけどねぇ。

 最後に重たそうなドラマがフジ系木曜夜10時『それでも、生きていく』。重い過去を背負った男女と家族の再生の物語だそうです。脚本は坂元裕二。主演に瑛太、共演に満島ひかり、風間俊介、柄本明、風吹ジュン、時任三郎、大竹しのぶら。ヒューマンなドラマが得意な脚本家だけに、その手が好きな人には良いかもしれません。

 こうしてザッと眺めてみても、あまり期待できそうなドラマが見当たりません。個人的な好みで言えば面白そうなのは『ブルドクター』くらいで、後はせいぜい『全開ガール』『陽はまた昇る』あたりでしょうか。暑くて夏バテしてそうな季節のドラマだけに、なるべくライトで楽しい作品が良いんですけどね。




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