幹事クリタのコーカイ日誌2011

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6月26日 ● ピーター・フォークの死とコロンボ。

 俳優ピーター・フォークが亡くなりました。数多くの映画への出演歴をもつ彼ですが、何と言っても代表作はテレビシリーズの『刑事コロンボ』。僕は未だにアメリカのテレビドラマシリーズではこの『刑事コロンボ』が一番好きです。もっともそんなにいろいろ観ているわけでではないので、言うほど比べられませんが。

 『刑事コロンボ』がNHKで放送されたのは1972年から1979年まで。僕が小学校6年から高校3年までの期間です。子ども向け番組を卒業して大人向けのドラマを見はじめた時期に触れたこのドラマの面白さは衝撃的ですらありました。もちろん小学生のうちはほとんど観たことがなく、ちゃんと見はじめたのは友達が「コロンボって面白いよ」と教えてくれた中学生になってからです。すぐにはまってコロンボの真似もやりました。お調子者でした。ただ中学生でも知っている人間は限られていたので、真似をしてもあまり受けませんでしたけど。

 高校生になった頃には小説版にも手を出していました。当時はまだビデオもなくテレビ放映を見逃した回は再放送を待つか小説で読むしかなかったからです。小学生の頃にホームズやルパンを読んで探偵小説好きになってはいましたが、コロンボの「倒叙法」は新鮮で、コロンボと犯人の心理戦をわくわくしながら楽しみました。もっともやはりコロンボはピーター・フォークの演技と小池朝雄の声があってこそ。小説を読んでいる時でもその姿と声を思い浮かべながら読んでいたから面白かったのだと思います。

 後に『警部補 古畑任三郎』が話題になった時に初めて見た僕はガッカリしたのを鮮明に覚えています。「なんだ、コロンボの下手なパクリじゃないか」と。その後、シリーズが進むに連れて古畑のキャラクターも確立し、三谷幸喜の脚本も進化を遂げて独自のカラーを作り出したのですが、それでもやはりコロンボあっての古畑ですし、コロンボの偉大さは全く損なわれるものではありません。まあ僕は古畑も大好きなんですけどね。

 ただ今となってはコロンボも古いドラマになりました。コロンボ世代は中高年。40代以下は古畑の方がずっと馴染みがあることでしょう。しかしピーター・フォークの死に伴い、ドラマも再放送もされるでしょうし、コロンボブームが再燃するかも知れません。観たことがない若い人たちにはぜひこの機会に古畑のルーツとなったコロンボを観てもらいたいと思います。




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