幹事クリタのコーカイ日誌2011

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6月22日 ● 経験値の差。

 日本テニス界男女のエース2人がウィンブルドン初戦で敗退してしまいました。先に登場した森田あゆみはファーストセットを取りセカンドセットも3-0とリードして勝利が見え始めたところから一気に暗転。工夫のない豪打一本槍の単純なテニスに陥ってしまい、そこから6ゲーム連取されてセカンドセットを奪われます。さらにファイナルセットも0-2となったところで雨が降ってきて中断。試合は翌日に持ち越されました。

 森田にとっては流れを変える恵みの雨になるかと思われましたが、なんと翌日も全く前日とテニスは変わらず、そのまま4ゲームを奪われてしまいます。結局12ゲームを連取されての逆転負けという何とも手痛い敗戦を喫してしまいました。WOWOWの解説をしていた神尾米が「何をしていいのかもわからなくなっている」と森田のことを指摘していましたが、本当に見ていてもどうしたら良いのかわからないままにボールを打っているようで、最後は完全に自信を失ってしまったようなテニスでした。経験が浅いと言えばそれまでかも知れませんが、この敗戦が後を引かないことを願いたいです。

 男子期待の錦織圭はかつてのウィンブルドン王者ヒューイットと対戦。錦織のテニスは決して悪くはありませんでしたが、ヒューイットのベテランらしい経験値を生かしたテニスが上回りました。一発のエースを取れるのは錦織なんですが、じわじわとヒューイットに主導権を握られて追い詰められていってしまいます。特にここぞという大事なポイントではヒューイットのギアが上がる感じで、確実に良いショットを打ってきます。

 ただ錦織も本当に悪くはありませんでした。フォアのストロークでエースも取れるしドロップショットも効果的。ただ経験不足を感じさせて痛かったのはセカンドセット5-3で40-15のセットポイント2本を握ったところ。そこからダブルフォルト2本でセットポイントを失い結局セカンドセットも逆転されて取られました。辛うじてサードセットのタイブレを奪って1セットを取りましたが、疲れの見えるヒューイットに効果的なショットを打てずに3-1で負けてしまいました。

 経験豊富なベテランが若手にウィンブルドンでの戦い方を教えてやったような試合でしたが、錦織にとっては良い勉強になったことでしょう。3時間の密度の濃いゲームを通じて錦織の経験値が上がったことで9月の全米につながっていけば良いと思います。




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