幹事クリタのコーカイ日誌2011

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6月18日 ● 岩瀬の通算セーブ日本記録。

 中日の岩瀬が高津を抜いて通算セーブ数287の日本新記録を作りました。ここ数年は何となく不安定な投球を見せてきた岩瀬ですが、さすがに記録を作った時はピシッと岩瀬らしくスライダーを決めました。中日一筋の選手でこれほどの大記録を作った選手は他にいません。せいぜい立浪の通算二塁打数くらいでしょうが、やはりクローザーの日本一の方が記録の価値は上かと思います。

 ただ日米通算で言えば大魔神佐々木の方がはるかに上を行っています。もちろん僕は以前にも繰り返し書いたように、日米通算記録というのは意味がないと思っているので、それをもってして岩瀬よりも佐々木が上だと言うつもりはりませんが、過去の記録を岩瀬、佐々木、高津の3人で比べてみると、防御率を筆頭にいろいろな数字で佐々木の凄さがわかります。それだけに岩瀬を軽々しくナンバー1だと言うのも気がひけます。

 それにセーブというのはある程度周りで作ってやれると言うか、逆に言えば自分だけではどうにもならない記録だけに、チーム力や監督の考え方でかなり左右されてしまいます。岩瀬といえば2007年の日本シリーズでの完全試合リリーフ。あれは本当に岩瀬も緊張しただろうし、よく抑えたと思いますが、それだけ落合監督が岩瀬を信頼して起用し続けたからこその大記録という面もあります。

 またチームが強くなければセーブは増えません。いくら良いクローザーがいても、リードして繋いできてくれなければ出番がないからです。幸い岩瀬が活躍したこの10年近くは中日の黄金期です。強いチームにいてこその記録だと思います。

 もちろん岩瀬だって入団してから5年間は中継ぎだったハンデはあります。そもそも大学から社会人を経てプロ入りした岩瀬は入団直後にはもう投手としてピークの年齢でした。岩瀬が抑えに転向したのは29才の時でしたから、この最初の5年間を中継ぎではなく抑えで登板していたら、今頃通算セーブ数は軽く400を超えていたことでしょう。

 岩瀬は次は300セーブを目標にすると言うことですが、これは今年中に軽くクリアしていくと思います。ただ中日がこれから先も勝ち続けるためには、どこかでクローザーを岩瀬から浅尾にバトンタッチさせる必要があります。落合監督がそのタイミングをどこで見極めるのか、記録を達成して一区切りついたこれからは注目だと思います。




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