幹事クリタのコーカイ日誌2011

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4月22日 ● 誤審は「仕方ない」のか。

 一昨日の甲子園球場での阪神-巨人戦、7回裏の阪神の攻撃。阪神が3-2と勝ち越した後の2死一、三塁で、ブラゼルの内野後方へのフライを巨人のセカンド脇谷がファンブル。一塁の土山塁審は捕球したと判定、真弓監督は落球していたとして猛抗議しましたが結局覆らず、この回の阪神の攻撃は1点どまり。後で巨人に逆転を許して阪神は負けを喫しました。

 テレビのカメラは脇谷が落球している様子をハッキリ捉えており、明らかに誤審。この試合を左右するようなジャッジを巡って、阪神はリーグに要望書を出すそうですが、正直いまのルール上では審判の誤審も「想定内」なので仕方ないとしか言えません。日本ハムのダルビッシュもツイッター上で「審判も人間、ミスもある。仕方ない」と呟いていました。

 選手の立場からしたら、確かに誤審にいつまでも拘っていても「仕方ない」でしょう。覆らないことに拘泥せず、気持ちを切り替えて戦うのが一番だと思います。ただファンは「仕方ない」で済ます気持ちにはなかなかなれません。特に負けた阪神ファンにしてみれば「また巨人贔屓のジャッジか」という憤懣やるかたない気持ちになりますし、こういうことが繰り返されればプロ野球の人気に影響を及ぼすと思います。

 運営側はこうしたファンの気持ちを汲み取って、「仕方ない」ではなく、極力公正でミスの少ない、またミスがあっても訂正されるようなシステムを考える必要があると思います。戦う選手同様に「誤審は仕方ない」と開き直られたらファンは怒ります。基本的には誤審はあってはいけないこと。ゲームを楽しむために大事なのはフェアであることですし、明らかな誤審を正さないのはフェアではありません。

 ダルビッシュの言うように、人間だからミスは起こります。問題はそのミスをどうリカバリーするかです。一番簡単なのは6人制審判の復活。ただそれでも「人間だからミスをする」というのなら、「ビデオ判定」の導入でしょう。以前すったもんだがあった挙句に本塁打の判定だけはビデオが導入されていますが、今回のような微妙なプレーでもビデオ判定を取り入れれば良いだろうと思います。

 もちろん「誤審」も含めてゲームのうち、という考え方もあります。なんでもかんでも機械に任せるのが本当に良いのかというのもわかります。ただテニスの「ホークアイ」のように、基本的には人間がジャッジをするけれど、人間の目でも見極めきれないような場合は機械も使った方がプレーする側も見る側も納得性が高いでしょう。今回の誤審は特に審判の位置からは見えないところでのプレーでした。だからこそ、ビデオ判定を採用すれば良いのだと思います。すでに本塁打の判定には導入しているのだし、それほど抵抗感が強いとは思えません。それにこれ以上プロ野球の審判は「巨人贔屓だ」と言われるのもイヤじゃないでしょうかね。




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