幹事クリタのコーカイ日誌2011

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3月29日 ● 来年度はどこの企業も厳しいことになりそうだ。

 気がつけば3月も終わろうとしています。お彼岸過ぎても気温が上がってこないのでそういう気分ではなかったのですが、事務的には年末よりも年度末の方がいろいろとまとめなければならないことも多く、気分的にも慌ただしいです。昨日も新年度からの組織変更に伴って会社の席替えがあって、朝からバタバタと引っ越しをしました。ここ数年は経費削減の意味もあって席替えをしていなかったのですが、今回はフロアの全員が席を動きました。お陰でかなりゴミを捨ててスッキリすることができました。

 今年度は震災がなければ業績がかなり良いはずでした。景気はようやく上向き、予算も達成できそう、うまくすれば夏のボーナスは期待できるぞぉと秘かに思っていたのに、3月11日以降はそれどころの騒ぎではなくなってしまいました。まあ今年度下期はまだ良いでしょう。震災の影響は半年のうちの半月だけのことですから。しかし来年度もずっとこの調子が続けば売上は今までになかったほど激減すると思います。なにせ多くの企業は広告どころではありません。首都圏の停電・節電が続く間は経済活動は停滞せざるを得ないのですから。

 それでもうちの会社は大手だけにまだマシだと思います。小さな広告会社は相当ヤバイところも出てくることでしょう。さらに危ういのは媒体社です。放送局、新聞社、出版社。キー局が倒産することはないと思いますが、今のまま広告収入が入ってこなければ、予算が足りずまともな番組を作れなくなる可能性も出てきます。地方局の中には相当厳しいところもあるでしょう。

 もっと危機的なのは新聞と雑誌。広告収入が入ってこないだけではなく、紙もインクも不足しているので、まず印刷することが簡単ではありません。発行できなければ当然販売収入すら入ってきません。いくら取材したり記事を作ったりしてもネットで発表しているだけでは大きな売上にはつながらないのです。そして出版ができず無収入となれば、人件費も払えませんから会社は維持できなくなります。もちろんそんな過酷な状況は一部の一時的なものですから、大手は何とかしのげることでしょうが、弱小出版社はそもそも経営基盤が脆いのですからかなり心配です。

 ネットにディープに浸かっていると「マスゴミ」などと言って、既存メディアをバカにしてむやみと貶めたりしますが、実際にマスメディアが機能しなくなったりしたら大混乱間違いなしです。今回の震災でいろいろな人や企業が大きな痛手を受けていますが、それを報道しているメディア各社も実は決して安泰なわけではありません。経済は全てつながっているのですから、これほどの大震災で経済的に無傷の企業なんて本当に少ないと思います。まあ震災復興特需が吹くことになるであろう土木・建築・住宅業界あたりから頑張ってもらいたいところです。




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