幹事クリタのコーカイ日誌2011

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3月16日 ● 遊び楽しむことは不謹慎ではなく必要なこと。

 先日も書きましたが、もう一度繰り返します。この震災の復興は長期戦です。完全に被災地が復興するのは何年も先のことでしょう。いま被災地を救おうと盛り上がるのは良いのですが、一過性の「支援」ブームで終わったのでは困ります。だから震災によるさまざまな経済活動の「自粛」は意味がないどころか、むしろ復興への妨げになります。自粛なんてものはそう長くは続かない上に、一時自粛して我慢をしたことで「禊ぎを済ませた」とばかりに後はきれいさっぱり忘れてしまうのが日本人の癖。そうならないためにも、きちんと日常生活を送りながら、常に余裕を持って冷静に被災地の支援をしていかなければなりません。

 特に被災しなかった西日本では節電すらあまり意味がありません。いま名古屋の街もコンビニや広告看板などが消えてかなり暗くなっています。しかし、東京電力への送電が周波数の関係で一定量以上は難しいのですから、西日本における節電は単なるエコの問題に過ぎないのです。悪いことではないので節電するなとは言いませんが、必要な電気さえ使わないというのは過剰対応です。

 そもそも震災前から日本経済は危機を迎えていました。そこにこの未曽有の大震災です。経済的な損失は天文学的数字になります。東証の日経平均はリーマンショックを超える大暴落をしました。世の中は優しい人ばかりではありません。この機会に優良なのに格安になった日本企業が外国から安く買い叩かれることも考えられます。

 被災者を救い、被災地を支援をするためには、そのためのお金が必要です。日本経済を守らなければどちらにしても日本は終わり。そして東日本が倒れている今、西日本が頑張って経済を支えるのが役割分担というものです。夫が病気で倒れたら妻が稼いで家計を支えるのと同じです。妻が自粛して家に引きこもってしまったら共倒れです。

 経済を支えるというのは、お金を回すということです。みんなが稼いでみんなが使う。不謹慎だからと言って遊びや楽しみにお金を使わなかったら、それを仕事にしている人たちが倒れてしまいます。飲食もショッピングも遊園地も観光も興行もやめてはいけません。人々が遊び楽しむことで仕事をしてお金を得ている人たちがたくさんいます。テレビ局もいつまでも震災報道を流しているばかりでは儲かりません。ACのCMでは広告収入が入ってこないからです。

 お金儲けを悪いことのように考える奇妙に潔癖な人がいますが、お金がなければ救えない命がたくさんあります。今後は復興のための楽しいイベントをどんどん企画すべきです。できたら国内だけではなく海外からもお金が入ってくるような企画が理想です。日本を救うためには日本にお金を落としてもらわなければなりません。日本製品を買い、日本に観光に来てもらえるようなキャンペーンも必要でしょう。自粛どころか派手なイベントとキャンペーンこそが被災地を救うのです。

 それに楽しいことはお金のためだけに必要なのではありません。直接間接に傷ついた多くの日本人に笑顔を取り戻すために必要なことです。みんなが暗い顔をしているよりも、笑顔でいる方が必ず復興は早いと思います。




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