幹事クリタのコーカイ日誌2011

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2月8日 ● 河村たかしを勝たせたのはアンチ東京の意識かも。

 河村たかしが既成政党を打ち破った名古屋のトリプル選挙。結果は僕の予想を上回る河村陣営の圧勝でした。名古屋市長選で河村が勝つのはわかっていましたし、市議会の解散も想定通り。ただ愛知県知事選まで大村秀章がダブルスコアの圧勝をするとは驚きました。既成政党批判の波が名古屋市の枠を超えて全県へと広がったんだということを実感しました。

 このまま岐阜や三重までもこの波は広げることができるでしょう。もし河村たかしと連携する勢力がいれば、きたる三重県知事選も勝てると思います。もちろんすでに連携をしている橋下大阪府知事もこの結果に意を強めていることでしょう。愛知でも大阪でも起こせる波は東京でももちろん可能です。都知事選だってやりようでは意外な人物が当選する可能性だってあります。

 ところで僕は今回の河村の圧勝劇に一役かったのは、既成政党批判だけではなく、東京のマスコミの「反河村」的な冷やかな論調もあったと思っています。彼らは河村たかしを「独裁者」と表し、パフォーマンスと名古屋弁、そして減税というバラマキで住民の歓心を買う劇場型政治家として河村のことを批判していました。言い換えれば河村に踊らされる名古屋市民は頭が悪く田舎者だと言っていたようなものです。

 それに対して名古屋の人は秘かに反発を感じていたはずです。東京の人間に何がわかるかと。まるで高みから見下ろすかのように名古屋のトリプル選挙を論じる東京のマスコミの報道はどこか他人事で冷たく、地元に根差した地域行政の息遣いとは明らかに違いました。既成政党がダメになったのと同様に、大手マスコミも何にも地域のことをわかっていないと思いました。

 東京からの河村批判を聞かされるほどに、名古屋で河村支持者が増えていくという構図。最初は「河村たかしもちぃーとやり過ぎじゃにゃあか」と言っていた人たちまでが、「あんなに言われとると可哀想だで、まあちっとやらせたろか」に変わったのではないでしょうか。僕にはそこに名古屋人の普段は表に出さない東京への反骨心を見た思いがします。「名古屋のことは名古屋で決める」という名古屋ナショナリズムは、日頃は隠れていますが、いざ表出するとかなり強力です。それが河村の「中京都構想」と結びつけば、そりゃあ支持も広がります。

 少なくとも河村たかしが本気で名古屋を変えたいと思い戦っていることは地元にいればわかります。それを単にパフォーマンスだとか、まして独裁者だとか批判することは明らかに的を外しています。まあ東京にいちゃわかるはずもないでしょうけど。それに河村の手法を非難する人は多くても、言ってること自体は正論なのであながち間違っていないとみんな思っていますし。

 引き続き3月に名古屋市議選、4月に愛知県議選があります。いま河村たかしの推薦をもらえれば誰だって市議・県議に当選できそうな勢いです。もしかしたら今ごろ河村や大村のところにはそんな人たちが殺到しているかも知れません。それほど名古屋の閉塞感を打破したいという思い、変化への渇望は強いのです。

 それにまあダメならまた変えれば良いと思っているんですよ、名古屋の人は。独裁者はクビにできなくても、市長なんか簡単に変えられるんだから。

 


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