幹事クリタのコーカイ日誌2011

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1月11日 ● 白鵬の「土俵王」について。

 2011年1月11日と1がたくさん並びました。今年のポッキーの日(11月11日)は大騒ぎかも。どうでも良いことですが。

 さて、寒さが厳しく政治が混迷を深めている中、大相撲初場所が地味に行われています。先場所は白鵬の連勝という大きな話題がありましたが、今場所は何にも話題がありません。強いて言えば白鵬の6場所連続優勝なるか、ということでしょうが、これも記録は朝青龍の7場所連続優勝ですから、来場所以降に盛り上がること。横綱取り、大関取りを狙う力士もいないし、話題が見つからず地味にならざるを得ません。

 優勝争いにしても、先場所のように白鵬が早い段階で土がつけば大関以下の力士にもチャンスが、ということになりますが、2日目を終わった段階で日馬冨士以外の大関陣にはすでに土がつき、さらに先場所活躍した稀勢の里も豊ノ島も1敗。カド番大関日馬冨士にストップ・ザ・白鵬を託すしかない空気が早くも漂ってきました。

 その白鵬ですが、横審から「土俵王」の称号が贈られたそうです。横審が特別表彰するのは、大鵬、北の湖、千代の富士に次ぐ4人目ということで、朝青龍がいないのは横審との関係上いたしかたないと思いますが、まあ妥当なところでしょう。ただ「土俵王」には驚きました。

 双葉山は「角聖」「土俵の神様」と呼ばれましたが、これはいつの間にかそう呼ばれるようになっただけ。千代の富士は「ウルフ」という愛称がありましたが、これもマスコミの命名。横審が贈った尊称となると、これらと違ってかなり公式な感じがしますが、相撲に限らずスポーツ界におけるこうしたあだ名や称号を公式な機関が名付けたという話はあまり聞いたことがありません。

 野球における「打撃の神様」川上哲治、「ミスター」長島茂雄、「鉄人」衣笠祥雄、サッカーの「キング」三浦知良など、いくらでも愛称はありますが、全てマスコミや巷で言われるようになったものです。またそうじゃないと、こうした愛称というのは広まらないものです。果たして「土俵王」がどこまで定着するのか、今後の成り行きを注目したいと思います。

 ところで余談ですが先ほどの双葉山や川上哲治のように「神」という愛称を日本ではよく使います。川上以外にも稲尾も「神様仏様稲尾様」と呼ばれたし、マイケル・ジョーダンも「神様」、ペレもジーコも「神様」、マラドーナも「神の子」、懐かしいところではカール・ゴッチも「プロレスの神様」です。

 しかし、日本国内だけで使っている分には構わないかも知れませんが、海外、特にキリスト教やイスラム教では「神様」は唯一であり、それを人に使うことは神に対する冒涜と思われます。ジーコも日本で「神様」と呼ばれることにはかなり不快だったと聞いたことがあります。神様の大安売りは八百万の神がいる日本ならではの宗教観からくるものだと思いますが、少なくとも海外から来たアスリートには使わない方が良いでしょう。まあモンゴル人の白鵬なら「王様」から「神様」になっても大丈夫かも知れませんが。




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