幹事クリタのコーカイ日誌2010

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11月21日 ● グランパス悲願の初優勝。

 名古屋グランパスエイトがJリーグ初優勝を果たしました。1993年のJリーグ発足以来、一度もJ2に降格もせずにきたグランパスですが、逆に優勝もありませんでした。常に中位に甘んじてきたチームが、ストイコビッチ監督3年目の今年、独走して何と3節を残してのぶっち切りの優勝。長年グランパスを応援してきた身としては感無量です。

 Jリーグ初期のグランパスは「リーグのお荷物」でした。J2との入れ替えがなかったのが幸いしましたが、浦和レッズ、ガンバ大阪、ジェフ市原らと並ぶ下位常連。しかし1995年にあの名将ベンゲル監督を迎えてガラッとチームが変わりました。それまでの日本のサッカー界になかったヨーロッパスタイルの組織サッカーを取り入れて、一躍Jリーグで最も先進的で美しいサッカーをするチームに変貌を遂げました。1995年は3位(天皇杯は優勝)、1996年は2位(ただしチャンピオンズファイナルで優勝)と、あと一歩のところで初制覇を逃した挙げ句に、残念極まりないことにベンゲルがアーセナルに引き抜かれてしまいました。この時に優勝しておけばと今さらながら思います。

 その後は中位に安定して位置していました。1998年横浜フュリューゲルス消滅に伴い楢崎と山口を獲得し、さらに呂比須を補強した時は、今度こそ優勝を狙えると思いました。しかし天皇杯こそ優勝したものの、シーズン制覇はならず、しかも翌年から代表クラスの選手が次々とクラブを去っていき戦力が大幅にダウンしていきました。2001年には長年のエースであったストイコビッチが引退して、すっかり優勝から遠ざかってしまいます。

 毎年のように監督がコロコロと交代し、補強もすれど効果的とは言えず、我々サポーターも「今年こそ」と思いながらやるせない思いをさせられてきた年が続きました。それが変わったのが2008年。ストイコビッチが監督として戻ってきたのです。この年に最後まで優勝を争って3位、去年は9位と低迷したものの天皇杯では準優勝、そして今年は見事な成績で遂に優勝。1人の監督が3シーズンも務めたのもクラブでは初めてのこと。ピクシーは名選手にして名監督でした。

 今年のグランパスはストイコビッチ監督3年目ということで、チームの戦術が完全に浸透したという印象でした。補強も効果的で、特に闘莉王を獲得したのが大きく、彼の負けん気がどこか大人しかったグランパスのチームカラーを変えたと思います。代表でもGKとDFとして連携を取っている楢崎と闘莉王を中心に守りが安定しているので、前線のケネディと玉田のFWコンビもよく機能したし、控えが充実していたので誰かが欠けてもチームの総合力が落ちなかったのも素晴らしいところでした。

 今年はこれでドラゴンズとのW優勝となり、まさに「名古屋イヤー」。惜しむらくはドラゴンズはリーグ制覇であり日本一ではなかったことですが、来年にその課題は残しておけば楽しみも増えるというものです。




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