幹事クリタのコーカイ日誌2010

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11月8日 ● プロ野球というコンテンツの力。

 日本シリーズは連日の延長戦の果てにロッテが中日を破って優勝、日本一を決めました。両チームとも死力を尽くした激戦で、本当に素晴らしい試合でした。負けられないと必死になって戦っている姿はまるで高校野球のようで、見ている者の心を打つ「熱」がありました。特に腕も折れよと投げ続ける浅尾の姿。2夜連続でタイムリーを打たれてしまったのにかえって「よくやった」と言いたくなる雰囲気の熱投でした。

 それにしてもパ・リーグ3位、それも4位の日本ハムとわずか0.5ゲーム差の紙一重の3位だったロッテが日本一になるというのは納得できない人も多いことでしょう。今年のパ・リーグの覇者はソフトバンクですが、これではソフトバンクの選手もファンも優勝した気分にはなれないと思います。まあそんなギリギリ3位のチームに負けるセ・リーグ王者というのも情けないというか、交流戦でセ・リーグ全チームが楽天以下だったセパの実力差を改めて証明されたということになります。

 クライマックスシリーズのあり方については、これを機会にまたいろいろな意見が出ることでしょう。現在のシステムではレギュラーシーズンとポストシーズンは別のものと考えるしかありません。いわばサッカーにおけるナビスコ杯か天皇杯みたいなものです。興行優先で試合を増やすことばかり考えているプロ野球連盟も、もう少しファンに対して納得性の高いシステムを考えてくれたら良いなと思います。そもそもこんな寒い時期に屋外のナイターなんてあり得ません。選手も怪我する危険性が高いし、観客だって見ていて辛かったことでしょう。11月まで日本シリーズがずれ込む過密スケジュールも見直すべきだと思います。

 それはさておき、テレビ局からも見放され、ネットでは「プロ野球終了のお知らせ」などと揶揄されるくらい事前の関心が低かった日本シリーズが、大熱戦によってここまで関心が高まるというというのは、やはりプロ野球というコンテンツの底力を見た気がします。良い試合、熱のこもった試合さえすれば、誰が見たって面白いのです。人気の長期低落傾向に喘ぐ野球界は、これをヒントに再生への道筋を探って欲しいものです。




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