幹事クリタのコーカイ日誌2010

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11月3日 ● 民放テレビを番組課金制にしたらどうだろう。

 テレビCMが見られていない、という話は随分前からあると思います。ビデオに録画してCMを早送りで飛ばすようになった時は、それでもまだCMの画像は目にしていましたが、HDDに録画するようになってからはスキップ機能を使えば全くCMが見られることなく番組だけを見ることが可能になりました。よく電機メーカーは自社のCMすら省みられないようなこんな機能を開発搭載したものです。

 スポーツやニュースなどはともかく、ドラマやバラエティの多くは今や録画して視聴するものになりつつありますから、テレビCMを流しても意味がなくなるかも知れません。広告主が割高な媒体料を払ってられないと撤退する可能性もあります。となると、いよいよペイテレビの方向に民放は向かうしかありません。デジタル化により双方向型の放送が当たり前になれば、番組ごとに課金していくシステムもできることでしょう。集金はクレジットカード引き落としにすれば良いですから。

 NHKやWOWOWのような月いくらの丸ごと契約ではなく、番組単位の課金システムは良いことがたくさんあります。仮に1番組が500円もしたら誰も見ないと思いますが、例えば1時間ドラマなら20円、バラエティなら10円くらいの料金設定にすれば気楽に見ることができるでしょう。20円なら3000万世帯中、10%の300万世帯が見れば6000万円の収入です。番組制作費に1本2000万円くらいかけても4000万円の利益。十分にペイすることでしょう。

 このシステムが良いのは、番組ごとに料金を変えられること。制作費のかかるドキュメンタリーとか海外ロケをふんだんにした大型バラエティ、豪華キャストのドラマなどは1時間50円とか100円取っても良いでしょうし、逆に1時間3〜5円程度の安い深夜番組もありです。視聴者は好みによって番組を選別できます。

 映画を観ていていつも不満に思うのは、「この内容で1800円は高いだろう」と思うような映画が多いこと。ハリウッドの超大作も、テレビドラマのSP程度の日本映画も同じ料金というのは納得がいきません。今のテレビ番組も全部タダだからこそ、不当に制作費を抑えたような安い番組が垂れ流されるのです。きちんと視聴料金を明示すれば、その価格に見合った番組作りをしないと見て貰えません。

 さて、では冒頭に書いたテレビCMはどうなるでしょう?これも生き残ります。今と同じように番組の合間にCMを流せば良いのです。もちろんCMですから視聴料金はかかりません。広告主は今と同じようにテレビ局にお金を払ってCMを流すわけですが、制作費は視聴者から回収するので広告料は今までよりもずっと安く設定できます。もちろん、録画してCMを飛ばされてしまう場合も多いでしょうから、安くなってちょうど良いくらいですが。広告費が安く済めば、それが商品価格に反映されて商品の値段も少し安くなります。

 テレビ局と広告主は良いことだらけですから、この方式は万々歳です。問題は視聴者ですね。いくら広告費が浮いた分が商品価格に反映されると言ったところで、それは微々たるものですし、今までタダだったものがお金がかかるようになるんですから反発は大きいでしょう。もしかしたらテレビ離れが進むかも知れません。このあたりはちょっと難しいですね。料金に見あった良い番組を作るしかありません。ただテレビの垂れ流し、つけっぱなしということはなくなりますから、エコには協力できそうですが。




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