幹事クリタのコーカイ日誌2010

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10月22日 ● 中日が一気に王手。

 セ・リーグのクライマックスシリーズは早くも大詰めを迎えました。昨日書いたように初戦を取った中日がこれでほぼこのシリーズを決めたとは思いましたが、ダメを押すように2戦目で吉見・高橋・浅尾でまたも完封勝利。投手でダメを押せるところが今季5試合連続完封劇を演じた中日の野球。投手陣が遺憾なくその力を発揮しています。打ち合いになれば巨人にもチャンスはあるでしょうが、ロースコアの守り合いになれば絶対的に中日有利。あっさり連勝して王手をかけました。

 中日の勝因は巨人の3・4・5番を完璧に抑え込んだこと。小笠原、ラミレス、阿部というのはそのまま日本代表のクリーンアップでも良いくらいの数字を残していますが、僕が思うに彼らを含め巨人打線の数字はかなり東京ドームという魔法の球場による「嵩上げ」があると思います。

 典型的なのはこのCSを欠場している坂本で、彼の今季ホームラン31本のうち東京ドームで打ったのが23本。つまりドーム以外では8本しかホームランが打てなかったのです。東京ドームが本拠でなければ坂本は年間15〜20本程度の打者ということになります。そして坂本の打撃を見ていると、それくらいが妥当なところだと思います。他球団の主力打者のホームラン数は、ブランコ32本、城島28本、村田26本。坂本に村田や城島以上、ブランコと同程度の長打力があるとはとても思えません。それからすれば、ラミレス49本、阿部44本、小笠原34本も実際には7〜8掛けくらいが真の実力かと思います。

 巨人の野球は典型的な東京ドーム適応型です。こすったような当たり、少々詰まった当たりでもフェンスを越えてしまう球場だからこそ、とにかくボールを打ち上げていきますし、相手投手も簡単にホームランになるから力攻めを避けて逃げの投球に終始します。しかし、ナゴヤドームなど他球場に行くと、今度はそれが逆になります。力で押されて詰まったフライを打たされることが増えます。東京ドームならスタンドインする飛球も全て外野手のグラブの中。阪神のようにミート中心で安打をたたみかけるような打線は怖いですが、巨人打線は東京ドーム以外ではさほど怖くはありません。

 中日の球威がある投手たちが思い切って攻めの投球を続ける限り、このCSで巨人が勝てる要素はありません。あっさり3連勝で終わってしまっては先日土曜日のチケットを買ってもらった人たちに申し訳ないのですがね。



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