幹事クリタのコーカイ日誌2010

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9月28日 ● アラフォー伊達がシャラポワを撃破。

 復帰後のクルム伊達公子にはいつもいつも驚かされますが、またもやってくれました。有明で開催されている東レPPO1回戦でマリア・シャラポワをフルセットの末に撃破したのです。シャラポワは今でこそランキング15位と下がっていますが、実力的には十分世界のトップクラス。しかも日本とは相性の良い選手で、昨年のこの大会の優勝者でもあります。そのシャラポワ相手に第3セットいったんリードを許しながら逆転勝ちしたのですから、伊達の底力は測り知れないものがあります。

 しかも伊達は昨日が30代最後の日。今日が誕生日で40才になったのです。12年のブランクがある40才の選手が世界のトップクラスの選手に勝つというのは、1970年代ならいざ知らず、このスピードアップ、パワーアップした2010年に信じられないような奇跡です。

 もっとも、伊達の復帰後のパフォーマンスを見ていると、1試合だけなら十分に世界トップクラスと戦えることはわかっていました。たとえ相手がセレナであれエナンであれ、勝てないまでも何とか互角に渡り合うことでしょう。問題は年齢による回復能力の衰え。1試合全力で戦った後に回復しないで疲れを残したまま次の試合に臨むために、ベストパフォーマンスを発揮できない上に故障のリスクを抱えてしまいます。

 もしテニスの試合が毎日ではなく、野球の投手のように中6日でやればいいのだったら、伊達は今でも世界のトップ10に入ることだって可能ではないかと思います。なにせテニスの試合はどう考えたって野球の投手よりハードワークです。サービスの負担はピッチングと同等だとしても、テニスはサービスの後もずっとひとりで走り、打ち続けるわけですからね。それを毎日やったら回復する前に故障するのもある意味当然です。30才過ぎたらツアー生活がしんどくなるのも無理ありません。

 伊達も前週の韓国の試合から中1日で日本に戻ってきてすぐにまた試合に臨んだわけで、疲労は相当に溜まっていると思います。連日続く試合のどこで体力切れを起こしてしまうか心配ですが、せっかくシャラポワを破ったことですし、願わくば地元の大会で優勝を飾って欲しいものです。



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