幹事クリタのコーカイ日誌2010

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9月11日 ● 名古屋めし入門から上級まで。

 「名古屋めし」がブームになって以来、どれくらい経つのでしょう?根っからの名古屋人である僕には珍しくも何ともない食事が「独自の食文化」「B級グルメの宝庫」とか言われてもピンとこないのですが、昔のように「カツに味噌をかけるなんて気持ち悪い!」とか言われるよりは、きちんと評価してもらえる方が嬉しいことには違いありません。

 味噌カツといえば「矢場とん」が有名です。しかし、僕が知っている「矢場とん」は大須にあって小汚い普通のトンカツ屋でした。いつの間にか拡大路線に乗って名古屋めしの代表格のようになっていますが、それは味というよりはマーケティングの勝利にすぎません。

 「矢場とん」と並ぶ味噌カツの店と言えば昔は「叶」でした。こちらは「矢場とん」以上に汚い小さな店で、今なら「汚なシュラン」に登場できそうな風格の店構え。しかもここの店の人たちがユニークだったので、我々は昔よく利用していました。味の濃さは矢場とん以上で、名古屋人ですら「ちょっと」というほどのこってりさです。転勤してきた人がいると「洗礼」と言って必ず連れていきました。

 最近はすっかり「叶」にはご無沙汰しているのですが、昨日会社のY田さんが久々に行ってきたら、なんと地元民らしき客はY田さんだけで、後は全て観光客風だったそうです。いったい「叶」に何があったのか?どこかのガイドブックかグルメサイトで紹介されたのでしょうか?あんなディープな店に常連客の付添なしに他県民が入りこんで無事に帰れるのかどうか危ぶんでしまいます。実際、おばちゃんに一見のお客が怒られていたそうですから。

 「名古屋めし」にも入門から上級まであります。入門は天むす、鉄板イタリアンスパあたりで、初級は「蓬莱軒」のひつまぶし、「コメダ」のシロノワール、小倉トースト。中級なら「世界の山ちゃん」「風来坊」の手羽先、「山本屋」の味噌煮込みうどん、「味仙」の台湾ラーメン、「美ゆき」の味噌おでん。そして上級が「叶」の味噌カツ丼、「ヨコイ」のあんかけスパあたりでしょうか。ちなみに「マウンテン」は別格というか番外です。あれは「名古屋めし」ですらない「別世界めし」ですから。



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