幹事クリタのコーカイ日誌2010

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8月17日 ● 都立国立高校同窓会の新聞広告。

 お盆の朝日新聞朝刊に「大人の国高祭」という15段(新聞1ページ)カラー広告が掲載されました。内容は評論家の三宅久之と俳優の六平直政の顔写真を使っての都立国立高校の創立70周年の大同窓会の告知です。しかもその新聞広告にはTVCMまでやるということが書かれています。同窓会の案内は普通ハガキや同窓会報などでやるもので、マスメディアを使って告知するというのはあまり聞いたことがありません。

 僕は広告代理店に勤務するコピーライターであるとともに、高校の同窓会の幹事代表でもありますから、どちらの立場からもこの日本の高校同窓会史に残るであろう快挙(?)に驚くとともに、いろいろな疑問を抱きました。

 そもそも高校の同窓会の告知をするのに、全国ネットのマスメディアを使う費用対効果をどう考えるのか、ということ。なにせ朝日新聞全国版なら正規料金は約3000万円です。これが首都圏の老舗大学ならまだわかります。大学の卒業生は全国に散らばっていることでしょうし、その人数も1学年が多いだけに相当な数ですから、全員に郵送で案内を送る経費もかかるでしょう。しかし高校の卒業生は大半が地元にとどまっている可能性が高いですし、人数も都立なら限られています。郵送で普通は十分です。

 まあ東京の場合はマスメディアを使うと、東京ローカルと言っても全国ネットに近い費用がかかりますから、だったらいっそ全国でというのもわからないではないですが、恐らくマスメディアが最適な媒体だから使ったというよりは、安く朝日新聞が使えそうだから話題性を狙って使ったというところでしょう。お盆の新聞広告は空きスペースが多くてかなりダンピングしていたはずですから。

 それにしてもCMまで作ったとなると、広告予算はそれなりにかかっているはずです。大幅に安く見積もって媒体料と制作費を合わせて新聞で1000万円、テレビで1000万円としても、高校の同窓会としては大変な金額です。もちろん告知はこれだけで済むはずもなく、普通の郵送による案内も送っていることでしょうから、告知費用だけでかなりの金額のはずです。

 さらにハイアットリージェンシー東京での講演会やパーティ、コンサートなどのイベント予算もかかります。僕の母校が一昨年創立130周年記念行事を行った際には寄付金だけで1億円近く集めましたが、その時は式典、パーティや講演会の他に、ホームカミングデー、記念誌や記念品の制作などもやりました。国立高校もそうしたもろもろの行事を含めて1億円規模の予算を組まないと、とても無理でしょうが、それにしてもその中の2000万円をマスメディアに使ってしまうのは贅沢というか、無駄な気がしてしまいます。

 ところでこの「大人の国高祭」の会費はいくらになるのでしょう?1人1万円?どこにも会費が書いてないのは、集まり具合が読めない中で見切り発車をしているからかも。



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