幹事クリタのコーカイ日誌2010

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7月13日 ● 通る有名人、落ちる有名人。

 参院選の結果は「民主惨敗、自民復活、みんな躍進」ということになるのでしょうが、比例区の得票数を見てみると、相変わらず民主が自民を圧倒しています。議席数でここまで差がついたのは、地方の1人区で自民党が圧倒したからで、都市部では民主党は勝っているものの、民主にも自民にも入れたくない層がみんなの党に入れてしまったから議席を食われただけ。要は田舎偏重の今の選挙制度のお陰で自民党が伸びたということです。

 だからマスコミの誘導に引っかかると、まるで民主党政権は真っ向から否定され、すぐにでも自民党政権が復権しそうに感じますが、実はそこまで自民党の支持を回復したわけではありません。そりゃそうです。確かに民主党はずっとエラー続きで期待を裏切っていますが、じゃあ自民党が目立ったなにかタイムリーを放ったかというと、それも全くゼロ。むしろ期待された政治家がどんどん離党していって弱っている印象すら受けるのですから、よくぞ地方であそこまで勝つことができたものです。まあ今回はたまたま自民党が勝ったに過ぎないと思います。

 で、選挙前から非難を浴びていた有名人候補者。どの党も知名度を頼りに何でもいいから担ぎ出せと、二流三流タレントやスポーツ選手など、賞味期限切れの有名人を比例区に並べました。今回ほど「お粗末」な有名人候補者が揃ったことも過去にないのではないかと思えるほどの低レベルでしたが、その中でさすがに一流アスリートである谷亮子は民主党2位の得票で堂々の当選。また自民党では「二足のわらじ」宣言の谷を真っ向から批判して「女優をやめて」立候補した三原順子も当選しました。このあたり「若さ」「女性」は強いなと思いました。三原は45才と世間的にはオバサンの年齢ですが、さすがにまだ女優の美貌は保っていて、もうすっかり容色衰えた他の候補者とは違いました。

 と言うのも、後の有名人が軒並み落選したからで、堀内恒夫(自民党)、中畑清(たちあがれ日本)の巨人OBコンビもあえなく落選、巨人ブランドの低下をまざまざと見せつけました。民主党はもっと悲惨で、見境無く担ぎ出した岡崎友紀、池谷幸雄、桂きん枝、庄野真代が全て惨敗。国民新党の江本孟紀、敏いとうも落ちましたから、本当に与党は悲惨ですが、なにせこれだけ二流どころばかりを揃えてはこの結果も仕方ありません。

 地方区でも岡部まり、原田大二郎、長塚智広の民主党候補はやはり落選しましたが、秋田の石井浩郎(自民党)が完勝したのには驚きました。まあ今回地方の一人区はどこも自民党に風が吹いていたので石井じゃなくても勝てたのかも知れませんが、堀内のように比例区ではなく敢えて地方区で出馬した甲斐があったというものでしょう。堀内だってもしかしたら山梨から出ていたら勝てたのかも知れません。

 今回の結果から何でもかんでも有名人を出せば勝てるわけではないということを、各党が理解してくれれば良いのですけどね。特に小沢一郎は、自分が選挙を仕切らなかったから負けたと思っているかも知れませんが、自分が担ぎ出した有名人が谷亮子以外全滅だったことを少しは反省すれば良いのにと思います。ま、谷の場合も「反対票」を入れる制度が仮にあったら、きっと得票を上回る反対票が集まったかも知れませんけどね。

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