幹事クリタのコーカイ日誌2010

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6月18日 ● 相撲協会は解散せよ。

 琴光喜に端を発した大相撲の暴力団絡みの野球賭博事件。調査が進むにつれて角界に賭博はかなり広がっていることが明らかになってきました。最初は琴光喜1人をスケープゴートにして、琴光喜の名古屋場所休場で乗り切ろうとしていた相撲協会も、賭博関与したと65人も名乗り出たとか、元貴闘力の大嶽親方と豊ノ島の名前が出てきてしまったとかで、安易に事件に終止符を打つことができなくなってきてしまいました。

 さすがに監督官庁である文科省もまた警察も、相撲協会に対して厳しい姿勢で臨むようです。協会は名古屋場所を開くことを最優先に考えて、賭博力士たちの名前を公表しないつもりだったようですが、このままでは場所の開催自体難しいかも知れません。そうなったら大損害ですから、協会は何とか場所の中止だけは避けようとしているのでしょうが、世論がこのままで果たして許すかどうか。

 ここまで危機管理ができない協会を見ていると、果たしてこの組織にマネジメント能力というものがあるのかどうか、甚だ疑問に感じます。リンチ事件、薬物汚染、朝青龍問題など、ここ数年枚挙に暇がないほど不祥事続きの角界ですが、事件そのものもさりながら、そのたびに後手に回り誤魔化しに走る協会の体質そのものに問題があることは明白です。

 今や力士OBだけで運営するという協会のあり方そのものが時代遅れであり無理があることは誰の目にも明らかです。もはや組織を改編するというレベルではなく、一度協会を解散して、新たに別の運営団体を立ち上げた方が良いでしょう。親方衆は野球やサッカーの「監督」の立場として現役力士の教育指導に当たらせますが、協会の運営はもとより部屋の運営も外部からマネジメント能力のある実務家を招聘して担わせるべきです。

 今は1人でやっている部屋のオーナーとしての親方と、指導者としての親方、マネージャーとしての親方を分業し、オーナーは指導者とマネージャーを雇用するカタチにして、権限の一極集中を改めます。そうすれば相互監視できるようになり事件を未然に防ぐことが可能になります。

 もちろん協会の理事長や理事はマネジメントの専門家にあたらせます。親方代表というカタチで力士OBが理事にいても良いですが、トップにはなれない規約を作った方が良いでしょう。常識も能力もない力士OBに公益法人の健全な運営は無理です。

 まあ親方たちがどうしても相撲協会を自分たちのものとしておきたいなら、公益法人をやめてプロレス団体のようになるしかありません。もちろん天皇賜杯も返上ですし「国技」と名乗るのも禁止です。格闘技の一ジャンルとして今後生きていくつもりなら、あまり小うるさいことを言われないで、伸び伸びと好き勝手やれば良いのです。逆に公益法人でありたい、天皇賜杯も欲しいというなら、いったん解散か、せめて理事長以下理事は総辞職して外部の人間に運営を任せるしかないでしょう。それくらいやらないと世論もお役所も許さないと思いますし、何よりそれが角界を守る最後の手だてだと思います。



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