幹事クリタのコーカイ日誌2010

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6月17日 ● 実力のパと人気もないセ。

 サッカーのW杯が盛り上がっている陰で、ひっそりとプロ野球のセパ交流戦が終わりました。すでにご存知の方も多いことでしょうが、なんと各球団24試合を終えて、上位6チーム全てパ・リーグ、つまり下位6チームは全てセ・リーグ。しかもパは全チーム勝ち越し、セは勝ち越しなしという結果になってしまいました。

 毎年交流戦はパ・リーグ上位なんですが、今年ほどクッキリと結果が分かれたのは初めてのことです。これではまるで1部リーグと2部リーグみたいです。なにせセ・リーグでダントツの首位を走る巨人がようやく5割。つまりパ・リーグの各球団は全て巨人並み、もしくはそれ以上の強さだということなのですから。

 こんな状況ではさすがにいつまでも「実力のパ、人気のセ」などとのんびりしたことは言ってられないでしょう。弱いところは人気もなくなるのはスポーツ界の常識です。明らかにパ・リーグの方が強いとわかっているのに、セ・リーグばかり見ているなんておかしいと思う人が増えるのも当然。実際パ・リーグは着実に観客動員を増やしています。巨人と阪神の人気に胡座をかいているセ・リーグはすでにファンから見放されかけていて、そのうち見捨てられても仕方ありません。

 それにしてもおかしな話です。FA制度ができてからパ・リーグの選手はどんどんメジャーもしくはセ・リーグに流出していきました。巨人の小笠原、阪神の城島、中日の和田といったセの主砲はみなもともとパの選手。彼らが移籍しているにも関わらず、パ・リーグが強くなるっていうのはどういうことなんでしょう?

 もしかしたらパが強くなっているのではなく、セが弱くなっているのかも知れません。セ・リーグは長年にわたって上位3球団と下位3球団が固定化し、しかもその差が広がっています。さらに上位の中でも巨人がダントツ、下位でも横浜がダントツで、順位の固定化は一層強くなってきてしまいました。競争のないところに成長はありません。毎年熾烈な優勝争いをしている混戦のパに比べて、無風状態が続くセが弱くなっても当たり前なのです。

 結局、悪いのは全体の繁栄を考えずに自分のチームに有力な選手を集めて他を弱体化させている巨人ということになります。V9時代は巨人の一人勝ちでもプロ野球は栄えたかも知れませんが、今はもうそういう時代ではありません。早急に選手強化のルールを作らないと、そのうち実力も人気もないセ・リーグなんていらない、1リーグ制にしろ、ということになると思います。まあ交流戦を見ていたら、それでも良いかもとは思いましたが。



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