幹事クリタのコーカイ日誌2010

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6月16日 ● 真面目な人が損をしてはいけない。

 先日とある人と話をしていたら、溜まっていた仕事の愚痴を聞かされました。その人は会社で管理系の中間管理職をしているのですが、とにかく上も下も事務的な雑事をちゃんとやってくれないと。面倒がって締切までに提出しろと言った書類なども提出しないし、書式の決まった文書も守らないし、会議の予定もすっぽかす。もちろん、彼らだって本当に大事だと思う書類や会議についてはやるのですが、会社というのは「なんでそんな面倒くさいこと」と思うようなものもあって、そういうものは無視されてしまうのです。

 もちろん注意している方だってその気持ちはわかっていますが、彼の権限でそれを廃止することも簡素化することもできないので、面倒くさそうな対応をされながらも、繰り返し小うるさく通達をするしかないのですが、その努力を上司も認めてくれないどころか「うざいほどメールを送るな」などと言われてしまう始末で、本当に真面目な人だけに余計に参っているみたいでした。

 この気持ちは「幹事」を名乗る僕にも本当によくわかります。とにかく世の中の人は真面目に言われたことを守る気があるのは2割くらいしかいません。残り8割のうち6割は消極的に、2割は積極的に人の言うことを聞かないのです。これは仕事でも趣味の世界でも一緒です。面倒だなと思うことをそれでもキチンとできる人と、サボる人の割合は決まっています。

 僕はテニスサークルの幹事を始めた24年前からずっとメンバーには「約束を守る、時間を守る」を繰り返し言ってきましたが、最近さすがにもう言わなくなってしまいました。ひとつにはそんな基本的なことを言うにはメンバーの平均年齢が上がって大人になってしまったことと、もうひとつは言ってもできない奴はできない、ということが身に沁みてわかったからです。できない人間に繰り返し注意するほど無駄なことはありません。ドタキャンする人、遅刻する人、サボる人、平気で嘘を吐く人は、いつでも同じ、そしていつまでも同じです。僕が彼らの肉親ならともかく、単なるサークルのメンバーなんですから、そういうダメな人間は放っておくしかないのです。

 そう僕が言うと、キチンとした人は「それじゃあちゃんとしてる自分たちが損するじゃないか」と言いますが、そんなことは絶対にありません。小さな局面ではズルをしたいい加減な人間が得をしたように思えるかも知れませんが、サークルの幹事が僕である以上、そんなダメなメンバーに対する評価は下がり続けているわけだし、キチンとした人にはそれなりに報いる機会があります。大きな目で見れば、ズルをすれば必ず損をするのです。

 ただこれはサークルの幹事を僕が一人でずっと続けていて、その評価軸が一定だからこそ言えることかも知れません。先に述べた会社の例のように、評価者が変わればその場その場で適当に誤魔化した人間が得をすることもあり得ます。ただ、自分のやるべきことを真面目にやっている人が損をするような組織は長持ちしません。サークルを24年続けてきた幹事としては、そう信じています。



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