幹事クリタのコーカイ日誌2010

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6月9日 ● 敢えて菅政権の長期化を望む。

 菅内閣が発足しました。と言っても鳩山内閣の「居抜き」なので、大半が留任。仕事ぶりに大差はないでしょう。蓮舫はじめ若手・中堅から起用した閣僚はあくまでも7月の参院選を目指した選挙目当てだと思います。

 ただ選挙対策として見れば確かに良く出来ています。何と言っても一番うまくやったのは「小沢隠し」。民主党への批判の全てを小沢一郎に背負わせることで、「悪いのは小沢」だから小沢を引っ込ませて新しいクリーンな内閣を作りましたよ、というアピールは見事に成功しています。支持率は一気にV字回復、敵失頼みの自民党はアタフタしています。

 しかも鳩山が社民党を切ってくれたお陰で、閣内不一致批判もかわすことができるようになりました。これにしても社民党の恨みを買うのは鳩山であって、菅はつかず離れず社民党と付き合える立場ですから、今後の国会運営も楽でしょう。社民党も野党になったからと言って、すぐに自民党と共同歩調も取れませんからね。

 こうやって考えると、参院選も自民党とちょぼちょぼで終えて、9月の代表選も難なく乗り切って、菅は長期政権に入ることも考えられます。1年で次々と首相が交代していくことに対する批判も菅の長期政権化を後押しします。さらに菅に代わりうる候補が主要閣僚である岡田、前原ということになると、彼らも追い落とすわけにはいかず、ますます菅は安泰です。菅にとって気をつけるべき相手は「死んだふり」をしている小沢一郎ただ一人です。

 僕としては菅内閣がある程度続くことは良いことだと思います。いくら何でも1年未満で首相がくるくる代わるのはマイナスでしかありません。何もできないし中途半端で終わっていく施策だらけになってしまい、継続性がなく全然成果が上がりません。それに「どうせすぐ代わる」と思っている官僚からしたら、いちいち大臣のいうことなど聞く気にもならないでしょう。

 本当は最低でも2年、できたらアメリカ大統領並みの4年は腰を据えて任にあたらせるべきでしょう。まあ菅政権に4年は長過ぎるかも知れませんが、1年でまた代わるようなことは避けて欲しいものです。それにそれだけ時間があれば、自民党ももう少しマシな野党に生まれ変わることができそうな気がします。そもそも1年で代わると思っているから、安易に首相が決まってしまうような気がします。最低4年やると思えば、軽々に選ぶことはできません。もう少し一国の宰相たるもの、重みが欲しいですから。



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