幹事クリタのコーカイ日誌2010

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6月4日 ● 党の代表は言葉を武器に。

 民主党の代表選は「反小沢」の菅直人副総理・財務相(63)と「親小沢」の樽床伸二衆院環境委員長(50)の2人が争う構図になったようです。わかりやすい二分法です。小沢一郎との距離の遠近だけではなく、世代の差、党の大幹部と若手のリーダー、市民活動家出身と松下政経塾出身と、いろいろな意味で対比がわかりやすいです。

 残念なのは、これが民主党の国会議員だけで決められてしまうこと。となると、最大派閥の領袖である小沢一郎の意向がかなり代表選選出に影響を及ぼしそうだし、なにより幅広い意見を求めることなく首相が決まってしまうのですから、これではかつての自民党政権と同じです。

 まあ9月には民主党の代表選が予定されているので、今回の代表選はあくまでも7月の参院選のための臨時執行部、暫定政権という考え方なのでしょう。副総理である菅で挙党一致でも良かったけど、あまりにも反小沢グループがさっさと菅支持を打ち出してしまったために、親小沢グループが面白くなかった、というだけのこと。本気でしこりが残るような激しい選挙にはならないでしょう。

 自民党としてはどちらが代表になるにせよ、本当は「小鳩」体制の方が選挙を戦いやすかったのは事実。2人揃って表舞台から姿を消したことで攻撃をかけにくくなりました。ただ谷垣総裁のままでは魅力に乏しいので本当はこちらも党首を代えた方が良いんでしょうけどね。ここで小泉進次郎を立てれば選挙は圧勝できるかも知れませんが、それではまんまキムタクのドラマみたいになってしまうので、さすがに現実的ではありません。大したこともやってないけど、大きなチョンボもしない谷垣のままで参院選に突入して、民主も自民もちょぼちょぼで終わりそうです。

 漁夫の利を得るのは一番にみんなの党。二番は今回の普天間の件で筋を通した社民党でしょうか。ただ両党とも民主、自民との関係の持ち方を間違えるとそっぽを向かれます。いま大事なのは「わかりやすさ」。党首の言葉が明快なほど票につながります。政治家は言葉が武器なのは当たり前ですが、これまで長い間日本の政治の世界では集金力や根回しや気配りが重視されてきましたからね。新しい首相も、自分の理念を明快な言葉でわかりやすく語る人であって欲しいと思います。



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