日本のテニスファンには久々に嬉しいニュースが届きました。錦織圭の全仏オープンの本戦出場が確定したのです。グランドスラムには昨年の全豪以来の出場となります。復帰をずっと待っていたファンにとってこれほどの楽しみはありません。

　彗星の如く出てきた錦織が、故障を繰り返して表舞台から消えてしまってから１年余り、本当にやきもきしました。あれほどの才能を持っているのにフィジカルがついていかない悲劇。かつて松岡修造もランキングが上がると故障していましたが、それをまた繰り返すのかと思うとゾッとします。復帰はして欲しいものの、無理はして欲しくないとずっと願っていました。

　今年に入ってからゆっくりと少しずつ復帰をしてきた錦織は、ここ２週間チャレンジャー大会で連続優勝を果たし、いよいよ本格的に戦える準備が整ったことを証明しました。ランキングも一気に240位台まで上げてきましたが、もちろんこのランキングではまだグランドスラムには出られません。

　公傷によって守られているプロテクトランキングは106位。グランドスラム本戦にストレートインするには少し足りませんが、今年は故障者が多く繰り上がりで出場できることになりました。このあたりの強運さも錦織が「なにか」を持っているのを感じさせます。

　プロテクトランキングを使って出られる大会数には限りがあります。だからこそ、全仏では１つでも２つでも勝って可能な限りポイントを稼いでランキングを上げていくしかありません。もちろんグランドスラム本戦で勝ち上がるのは容易なことではありませんが、錦織なら不可能ではありません。後はドロー次第。間違ってもトップ１０選手と１回戦で当たるような不運なドローにはなって欲しくありません。

　女子の伊達公子もいますし、この全仏は目が離せない大会になりそうです。

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