幹事クリタのコーカイ日誌2010

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5月1日 ● タバコ値上げは誰のためか。

 タバコが値上げするそうです。増税だけではなくJTの値上げ分も入っているので、一気に1箱400円台に突入とか。それでも英米に比べれば安いそうですが、以前の1箱200円台だった時代を思うと高くなったなぁと思います。

 とは言え、僕は昔から1箱1000円が妥当論者ですから、これくらいで愛煙家の人たちに同情はしませんけどね。周りの愛煙家を見てもこの程度の値上げで禁煙するとは到底思えません。もはや彼らは「禁煙ファシズム」と戦うレジスタンス気分ですから、あくまでも「徹底抗戦」なんでしょう。正直「やめれば良いだけなのに、バカじゃないの?」と思いますが、口に出しては言いません、って、言ってるけど。

 まあいい年した大人があくまでもバカを貫くのは良しとしましょう。自分で自分の体を痛めつけ、家族や周りの人に迷惑をかけて文字通り煙たがられて評価を下げているのも自業自得ですから。ただまだ物事の道理がよくわかっていない10代が「カッコイイ」などと思って中毒性のあるタバコを吸い始めるのは断固阻止するのが大人の責務だし、そのためには若者の前でタバコを吸わないくらいの心意気を愛煙家は見せて欲しいものです。

 ところが愛煙家は子どもがタバコを吸うことにも寛容です。彼らは口では「やめておけよ」くらいのことを言う場合もありますが、基本的には自分が吸っているのに説得力があるはずないし、心のどこかでは減る一方の仲間を増やしたいという気持ちがあるのかも知れません。かくして愛煙家の子どもはやはり早くからタバコの味を覚えて悪いスパイラルから抜けられなくなってしまうのです。

 だからこそ、今回の値上げには意味があります。本来なら若者にきちんと指導してタバコの味を覚えさせないのは大人の役割です。しかし、愛煙家を中心にタバコに対して寛容な大人がいるせいで、なかなかそれが進みません。だったらタバコの値段を上げて、金のない若者が手を出しにくくするのも次善の策としては「あり」だと僕は思います。タバコを吸う若者の多くは吸わない若者よりも貧乏です。データなんか示さなくても、肌実感でわかります。1箱1000円を主張しているのも、その程度で金を持っている年寄りがやめるはずもないと思っていますが、貧乏な若者の喫煙率は大幅に下がるのではないかと思うからです。

 長年タバコを吸い続けてきた年寄りは肺ガンで死んでかまいません。それが本望でしょうから。これからもどんどんタバコを吸って税金を払い続けてください。ただ若者だけはタバコに近づけない。そうすれば30年、40年後には本当にノースモーキングな社会ができているはずです。若者の、ひいてはこの国の未来のためのタバコ値上げ。そら、1箱1000円でも良いかなって思いますよね?



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