幹事クリタのコーカイ日誌2010

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4月16日 ● 『素直になれなくて』第1回。

 ツイッターを題材にした新ドラマ『素直になれなくて』。脚本家の北川悦吏子がどこまでツイッターを理解しているのか不安な声が多数ツイッター上ではありましたが、ある意味、予想通りの出来映えでした。

 ドラマはツイッターで知り合った5人の男女の群像恋愛劇。上野樹里と瑛太のコンビはすでに9度目の共演とかで、もう安定感抜群。そこに玉山鉄二にジェジュン、関めぐみが絡んで展開していくのですが、最初からパワハラ、逆セクハラ、リストカット、不倫、引きこもり、薬物、万引きなどがテンコ盛り。いやはや、あまりにもベタでびっくりでした。

 出てくる人物の誰も彼もが問題を抱えていて、いや、もう少し世の中普通でしょ、とは思いましたが、それがいわゆる北川悦吏子流なんでしょう。まあ本家は野島伸司かも知れませんが。今後、それぞれの闇の部分がどんどん膨らんでいき、どこかで破滅が訪れて、その後に再生があるというパターンなんでしょうが、こういうのも良くあると言えば良くある手。上野と瑛太コンビなら『ラスト・フレンズ』。昔なら『愛という名のもとに』あたりが典型例でしょう。ともに『素直になれなくて』と同じ木曜10時枠。この枠のお家芸と呼んで良いでしょう。

 ドラマとしてはベタでしたが、やはり上野樹里の魅力は抜群。彼女の演技力と、それを受ける瑛太の安定感がこのドラマの見どころでした。正直、もともと話題になったツイッターの扱いについては予想通りに納得のいかない妙なものでしたが(あれでは単なる出会いサイト)、そこに目をつぶることができればそこそこ面白いと思います。

 後はツイッターならではの魅力を引き出してくれれば良いのですが、どうも北川悦吏子自身にそもそもそんな気がないようです。彼女のツイートを読んでいると、ツイッターがツイッターである必要性がなく、単なるコミュニケーションの道具というか、流行りもののツール。それをどう使おうが個人の自由でしょ、という印象です。

 それはそれでもちろん正解なのですが、せっかく日本初のツイッターを取り上げたドラマを作るなら、もう少しツイッターならではの魅力をアピールできる展開を考えて欲しかったなと思います。やはりそれがパイオニアとしての責務でしょう。まあまだ第1回ですから、今後もっと新たなツイッターの展開があるかも知れませんが、「ない」方に僕は賭けちゃうな。



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