幹事クリタのコーカイ日誌2010

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4月5日 ● 泣きたくなるような菜の花畑からの写メール。

 この2年くらい、やたらと友人が鬼籍に入ります。まだ40代、50代なのに、そう慌てていかなくてもいいじゃん、とこちらは思うのですが。つくづく寂しいし悲しいです。そして今また1人、危ういところにいる友人がいます。まだ40才を超えたばかりのお母さんで、幼い一人娘がいます。ダンナともどもかつてのテニス仲間で、10年以上前には本当によく一緒にテニスをしていました。彼らの結婚式にも招待されてスピーチもしました。

 彼女から久しぶりにメールを貰ったのは今年2月11日。そのメールで昨年夏から入退院を繰り返していることを知りました。お見舞いに行くと言ったら「髪の毛もないし、やつれているし、クリタさんの顔を見たら泣いちゃうから来なくていい。みんなにも内緒にしておいて欲しい」と言われて事の重大さがわかりました。それから少しでも励まそうと、ちょくちょくメールをやり取りしていたのですが、3月4日のメールを最後に連絡が途絶えてしまいました。ただその時のメールではまだ元気そうだったので、もしかしたらと僕は希望を持っていました。

 そして、ちょうどその1ヶ月後の昨日、ダンナの方から電話がありました。もう意識も混濁していてまともに話ができない状態だと。医師からあと数日しかもたないだろうと言われたと。彼女の親から葬儀の生前見積もりを取って準備しろと言われて、まだ生きているのにと喧嘩したと。ダンナは泣いていました。40男が泣いていけないわけはありません。さぞかし辛いだろうと思います。僕は彼を励ます以外、何もできませんでした。

 でも彼女はまだ生きています。戦っています。ダンナも僕も奇跡が起きるのを願っています。最後に彼女から送られてきた3月4日のメールに添付されていたのは、久しぶりに家族3人で外出したというコメントと、ダンナと一人娘が菜の花畑をバックにしたツーショットの笑顔の写真でした。切なくなるような2人の笑顔でした。どんな気持ちでこの2人は笑っているのだろう、彼女はどんな気持ちでシャッターを押したのだろうと考えると泣きたくなります。

 彼女にいま満開の、この桜をなんとか見せてあげたい。僕は心から奇跡を願っています。



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