幹事クリタのコーカイ日誌2010

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3月20日 ● 1億円に相応しい芸だったか?

 昨晩行われたS-1グランプリ。M-1のヒットを見て何匹目かのドジョウを狙った企画ですが、人気芸人を揃えた割にはイマイチどうもパッとしない内容でした。見ていると「エンタの神様」と何が違うんだというネタばかり。既視感のあるネタをいつもの芸人たちがやっても全然スペシャルな感じもしないし、お祭り感もありません。単なる「吉本芸人大集合」(TKOは松竹ですけど)の枠を超えていませんでした。せめてこの番組用の新作ネタを必須とするとか、そういう縛りが欲しかったです。

 で、そのショボイ内容の割に、優勝賞金1億円という大盤振る舞いの不釣り合いさ。昨晩のノンスタイルのコントで1億円は視聴者の誰もが「出し過ぎだろっ」と突っ込んだと思います。M-1の1千万円はまあまあ納得がいきます。それだけの緊張感もあるし、それなりの密度の濃さがあるからです。

 しかし、1億円ですよ。そんなに貰えるようなお笑いってなんだ、ということです。誰が何をしたって3分間で1億円にふさわしい芸ができるとは思えません。だって日本のゴルフツアーの賞金王が1年戦ってようやく1億円を超えるんですよ。大相撲の優勝賞金1千万円だし、マラソンの大きな大会でも1千万円前後です。1億円の優勝賞金を1回でもらえるなんて、ゴルフやテニスのグランドスラム級のビッグトーナメントくらいです。ノンスタイルの笑いのレベルは、タイガー・ウッズやロジャー・フェデラー級だいうことでしょうか?

 もちろん悪いのはノンスタイルではなく、そんな法外な賞金を出すソフトバンクです。大量の広告を投下するソフトバンクは1億円なんて「はした金」だと感じるくらいに金銭感覚がおかしくなっているのかも知れませんが、もう少しマシなことにその金を遣えないのかと思ってしまいます。

 そもそもそれだけ賞金が出せるということは、それだけ儲けているということで、このご時世に儲けた金をユーザーに還元せずにそんなところに使うなんておかしいでしょ、と言われかねません。ソフトバンクユーザーならもっと料金を値下げするとか考えろよと思うでしょうし、ソフトバンク以外のユーザーはますますアンチになると思います。

 「金なら持ってるぞ」と言わんばかりの1億円の賞金。反感を買うばかりで、使い方としては最低だったんじゃないでしょうか?



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