幹事クリタのコーカイ日誌2010

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3月19日 ● 恒例春ドラマ展望。

 ますますドラマ離れ、ドラマ不振が加速している感がある昨今、話題のドラマは大河『龍馬伝』だけでは何とも寂しい限りです。春ドラマもざっと見渡した限り、期待できそうな作品は少なそうな気がします。

 ツイッターで出会った男女の恋愛群像劇がフジ系木曜夜10時『素直になれなくて』。すでにツイッター上では話題になっています。出演は上野樹里、瑛太、玉山鉄二、ジェジュン、関めぐみ、風吹ジュン、井川遥など。脚本を北川悦吏子が書くということですが、ツイッターに関してはどうやら初心者の北川にどこまで「イマドキ」なIT系恋愛ストーリーが書けることやら。ツイッターの描写はもちろんですが、そもそも1990年代のヒットメーカーが2010年のいま、どこまで若者の恋愛の「リアル」を描けるのか、ちょっと心配です。

 若者ではなく大人の恋愛群像劇はテレビ朝日系木曜夜9時『同窓会〜ラブ・アゲイン症候群』。黒木瞳、高橋克典、三上博史、斎藤由貴ら。45歳の男女が同窓会で出会って、というこちらは逆にやたらとレトロな設定。ツイッタードラマと真逆ながら、なんかイタそうな雰囲気はむしろこちらの方が強そうで期待薄です。

 手堅い警察ドラマで期待はTBS系日曜夜9時『新参者』。東野圭吾原作の人気小説をドラマ化。主演に阿部寛。共演に黒木メイサ、向井理、溝端淳平、木村祐一、原田美枝子、三浦友和ら。原作人気だけでもかなり視聴者を引っ張れる上に、なかなかキャスティングも良いところを押さえています。これはこの春ドラマ一押しかも。

 同じく警察ドラマでフジ系火曜夜9時は『絶対零度〜未解決事件特命捜査〜』。新米刑事が未解決の事件の解決に奮闘する、という、どこかで聞いたようなないような設定。主演に上戸彩。共演は宮迫博之、山口紗弥加、丸山智己、杉本哲太、北大路欣也ほか。新味はないしキャストも魅力的とは言い難いし、そもそも大人に向いているのか子どもに向いているのかもわからない中途半端さが気になります。

 どうせ子ども向けなら日テレ系土曜夜9時『怪物くん』の方が徹底していて笑えるかも。藤子不二雄Aの原作を特殊メイクとCGで実写化。主演の怪物くんに大野智、ドラキュラに八嶋智人、オオカミ男に上島竜兵、フランケンにチェ・ホンマン。他に松岡昌宏、稲森いずみ、鹿賀丈史、川島海荷など結構豪華なキャスティングを実現しています。大野も嵐じゃなければこの中で主演はなかったでしょうね。松岡が脇に回るなんて、ちょっと前では信じられないジャニーズ下克上です。

 マンガ原作ではTBS系金曜夜10時『ヤンキー君とメガネちゃん』もあります。成宮寛喜が高校2年生って、ちょっと無理がありますが、共演の仲里依紗は原作イメージに近いかも。脇を伊東四朗、古田新太、堀ちえみらで固めています。キャスティングは弱いので、どこまで原作人気で引っ張れるかですね。

 高校が舞台の青春ドラマではTBS系土曜夜8時『タンブリング』もあります。こちらはいわゆるイケメンドラマ。男子新体操部に入部したヤンキーが新体操の魅力に目覚める青春コメディ。出演は山本裕典、瀬戸康史、三浦翔平、大東俊介、国仲涼子、大塚寧々ほか。

 フジ系火曜夜10時の『チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋』は人気小説のドラマ化続編。前回に続き主演は伊藤淳史、仲村トオルのコンビ。他に西島秀俊、加藤あい、木下隆行、白石美帆ら。原作では同期の設定の伊藤と西島が、ドラマでは先輩後輩になってしまうために、どう変化するのかが不安です。そもそもジェネラル・ルージュは救急の話で「チーム・バチスタ」じゃないし。

 30代女性向けに日テレ系木曜夜10時『Mother』。松雪泰子、田中裕子、山本耕史、酒井若菜、倉科カナ、高畑淳子ら。脚本の坂元裕二次第とは思いますが、地味なドラマになりそうです。ただ、こうしたドラマはうまく女性の心の襞をすくい上げると、はまるドラマに化けますから要注意ではあります。

 最後にまだ詳細がわかっていないのがフジの月9。木村拓哉主演の本格派ラブストーリーだそうですが、キムタクで恋愛ドラマはもう厳しいかもと思います。よほどコメディにするとかならともかく「本格派」ですから。相変わらず時差スタートを目論んでいるようですが、なんだかその見えすいた感もイメージ良くないですね。

 正直、ざっと見渡しても見たいドラマがあまりありません。キャストも原作も魅力の『新参者』くらい。『怪物くん』はあの世界がどう実写化されているかチェックしたいですが、後は多分見ないでしょうね。



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