幹事クリタのコーカイ日誌2010

[ 前日翌日最新今月 ]


 
3月14日 ● 「日めくりタイムトラベル」昭和46年の思い出。

 原則毎月1回土曜日に放送されているNHK BS2「日めくりタイムトラベル」。昭和のある1年を取り上げて、日めくり形式でその年の社会風俗や事件などを紹介する番組です。ターゲットは明らかに昭和を懐かしがる中高年世代。僕はこの手の回顧番組が若い頃から大好きなので、中年オヤジとなった今はまさにド真ん中ストライクな番組です。

 これまでに20数回放送されていますが、昭和と言っても取り上げるのは昭和30年以降ばかり。さすがに戦前や焼け跡時代はニーズが少ないとの判断でしょう。まあ映像もあまり残っていないですしね。昨日の放送は昭和46年(1976年)。昭和40年代はすでにこの年以外はもう放送済み。大阪万博、70年安保の翌年で地味な年ということで最後に回されたのでしょう。僕は小学校4年生でした。10才ともなると世の中のことも随分と覚えていますから、取り上げられた数々の話題のほとんど全て知っていました。

 仮面ライダー、三里塚闘争、輪島功一などが特集的に取り上げられていましたが、歴史的にみればニクソンショックと中国の国連加盟が大きなニュースでしょう。変動相場制になったことこそが、今の苦戦する日本経済の浮沈の原点だったわけですし、中華民国(台湾)に変わって中華人民共和国が国連に加盟してきたところから、今の中国躍進のこれまた原点だと考えられます。

 番組中で「クマさん」こと篠原勝之が「40年経っても今と何にも変わってねぇんだよ」と言っていましたが、本当にいま日本で起きているいろいろなことの原形がこの昭和46年にありました。三里塚闘争もいま多すぎる日本の空港問題を考えた時に、まさに原点となって直結する事件です。

 そんな多くの話題の中で、比較的あっさりと番組ではやり過ごされてしまった横綱玉の海の死去。僕はこの頃熱烈な相撲ファンで、月刊「大相撲」を愛読し、毎場所ごとに相撲ノートをつけているような少年でした(当時父親が大病をして入院していて、僕と弟は伯父の家に預けられていたこともあり、辛さと寂しさから余計に相撲に逃げ込んでいたという事情もありました)。その僕の一番の贔屓力士が地元愛知出身の横綱玉の海。その相撲が完成期を迎えようとしていた時の死だっただけにショックも大きく、本当に呆然としてしまったのをよく覚えています。番組ゲストにやくみつるかデーモン小暮閣下がいれば、きっと玉の海について熱く語ってくれただろうに、というのが残念でした。

 この年は大横綱大鵬が引退した年でもあります。番組中でも放送していましたが、大鵬は貴ノ花(父)に負けて引退します。その貴ノ花は千代の富士に負けて引退し、千代の富士は貴花田(息子)に初めて負けた場所に引退します。この巡る因果についても誰か言及して欲しかったなぁと相撲ファンとしては思いました。NHKなんだからそのあたりはゲストに配慮しろよと思ってしまいました。

 次回は昭和51年(1976年)だそうです。高校1年生でした。ロッキード事件、沖縄海洋博、モントリオール五輪(コマネチ!)、ピンクレディー、長島巨人V1。なにせ多感な16才の頃だけに当時の話題は今でもビビッドに思い浮かびます。見逃せません。



twitterでもつぶやいています@kanjikurita

gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」