幹事クリタのコーカイ日誌2010

[ 前日翌日最新今月 ]


 
3月2日 ● バンクーバーで長野の貯金を使い果たした。

 バンクーバー冬季五輪も無事閉幕。毎度のことながら開幕前はあまり盛り上がっていなくても、始まれば結構みんな熱中して見るし語るものです。今回は国母問題に始まり、男子500mでのいきなりの銀銅獲得、ショーン・ホワイトの神業、上村愛子の「なんで一段ずつなんだろう」という名言、カーリングの異様なまでの盛り上がり、高橋大輔の銅メダル、とどめは日本中が注目した浅田vsキムのライバル対決(瞬間最高視聴率が50%を超えたとか)。おまけと言っては失礼ですが、あまり注目されていなかった女子スピードスケート団体追い抜きの銀メダルもありました。

 日本の獲得したメダルは銀3銅2。トリノでは荒川静香の金メダル1個にとどまったので、メダル数だけで言えば「躍進」ですが、やはり金メダルがなかったのは少々寂しい感じがします。もっとも1980年代まではそれほどメダルを取れなかった冬季五輪だけに、これでも史上3位タイのメダル数です。頑張ったと思います。

 ただ次回のソチ五輪では次こそ金メダルだ、というのは少々楽観的すぎるでしょう。と言うのも、今回のバンクーバーは長野の貯金を使い果たしたことを如実に示した大会だったからです。メダルを取れたのは全てスケート。比較的順調に世代交代が進んで、長野のエースたちからちゃんと代替わりしてきました。わずかに残っていた岡崎朋美らは失速したのですから、もはや長野の遺産は使えないことがはっきり証明されてしまいました。

 ところがスキーやそり系にはこの「長野世代」がまだまだ残っていました。いくら強化費をふんだんにかけて育てた選手たちであっても、さすがに12年も経てば劣化が進みます。なのに、いつまでもその世代に頼っている時点で世界には大きく遅れをとっている証拠。ソチまでの短い4年という時間の中で、どこまで世代交代を進められるかが大きなポイントでしょう。

 ソチで日本の金メダル最有力候補は浅田真央です。キムヨナが引退を発表したので、断然金メダルへの距離が近づきました。もっとも今回4位に入った長洲未来のような若手がいつ台頭してくるかも知れませんから、盤石とは言えませんけどね。



twitterでもつぶやいています@kanjikurita

twitterまとめブログはこちら