注目の相撲協会の理事選において、不利が伝えられていた貴乃花親方が１０票を獲得して当選しました（こちら）。本人と支持しているグループの７票は固いとしても、当選ラインの１０票まで上積みするのは苦しいと思っていましたが、秘密投票が守られた結果（？）、協会内部にも危機感を持っていた親方が３人はいて、貴乃花に投票したようです。

　ここで誰がその投票をしたのかを詮索するのはあまり意味がありません。そんな戦犯探しをしたら、せっかく今回勇気を奮った親方たちを萎縮させてしまうだけですから（どうせ一門内部ではやっているのでしょうが）、それよりも大事なことは、こうした批判の声が協会の上層部にきちんと届くのかでしょう。

　そういう意味では貴乃花親方の責任は重大です。意を決して彼を支持した９人の親方たちのためにも、理事に当選した以上は理事会を動かして改革を進めていかなければなりません。もちろん最年少の一理事の力だけで事を成すことはできないでしょうが、貴乃花が声を上げることで賛同する理事が増えていけば、協会も動きます。

　まずは朝青龍問題でしょう。いろいろともみ消し工作もされているようで、真相すらうやむやになりそうな勢いですが、協会は毅然とした態度で真相を明らかにした上で、きちんと朝青龍を世論が納得できるカタチで処分しなければなりません。ガチンコの貴乃花なら筋を通した意見を言ってくれるのではないかと誰もが期待しています。それを裏切ることだけはしないでもらいたいものです。

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