幹事クリタのコーカイ日誌2009

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12月25日 ● 静かなクリスマスも良いじゃん。

 クリスマスイヴの昨日、名古屋の繁華街を歩いていてもそれほど華やいだ雰囲気はありませんでした。もちろん、街を行くカップルは心なしかいつもより楽しそうに見えなくもありませんが、まあ大抵の若いカップルはいつでもどこでも楽しそうなものですから、あまりあてにはなりません。

 また中年のサラリーマンの団体も少なく、浮かれて騒いでいる学生もあまり見かけません。そもそも集団で酒を飲む風習自体が会社からも学校からも廃れてきている昨今、クリスマスイヴだからと言って徒党を組んで乱痴気騒ぎをする連中は天然記念物かも。

 ただ驚いたのは、まだ早い時間にも関わらず電車は満員だったこと。つまりみんな「お家クリスマス」なわけです。もちろん年末の追い込みで残業の人もいるでしょうが、景気が悪く仕事も少ない多くの人は、さっさと家に帰って地味にお金のかからないクリスマスイヴを過ごしているのです。家庭持ちだけではなく、独身男女もクリスマスケーキを食べながら「ごちバトル」とか「明石家サンタ」とか見ているわけで、平和と言えば平和な光景。

 それにしても世の中変われば変わるものです。約20年前のバブル真っ盛りの頃はもちろん、少し前のリーマンショック以前だってクリスマスは華やかで浮かれて騒ぐものでした。それが今では静かに部屋でテレビを見たりネットを見たりしているのです。

 これは商売をしている人たちにしたら、ちょっと辛い現実でしょう。かつてクリスマス関連でボロ儲けしていた高級レストランもデパートもブランドショップもシティホテルも全然儲かりません。ティファニーなんてクリスマス商戦で日本での稼ぎの大半をあげていたはずですが、今年あたりは相当数字が落ち込んでいるんじゃないかと、名古屋のティファニーを外からチラッと覗いて思いました。昔は客が鈴なりでしたからね。

 ただ、こういうクリスマスも悪いことばかりではないと思います。昔のように競い合って無理して楽しもうとしていたようなクリスマスよりも、静かに落ち着いて迎えるクリスマスの方が、しみじみと年の暮れを味わうことができます。

 横並びで騒ぐクリスマスなんてもう卒業すれば良いのです。天皇誕生日があって、クリスマスがあって、そして大晦日。今年が去り、代わりに新しい年がやってくる。順番に訪れる日々を淡々と静かに迎える。そんな年末年始も良いもんだと思いますよ。なに、どうせ、そのうち騒ぎたくなればまた騒げば良いんだから。人間、ずっと静かにしていることも、ずっと騒いでいることもできません。メリハリですよ、メリハリ。今年は地味にいきましょう。


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