幹事クリタのコーカイ日誌2009

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10月30日 ● 血液型占いを信じて子どもを「虐待」する母親。

 こちらのブログで小児科医の方が「血液型を知りたいからと言うだけで子どもに採血させるのは虐待ではないか?」という提言をされています。血液型占いを信奉する母親がそう言って医者に子どもを連れてくることが多いらしいのです。僕には信じられないことです。思わず「どれだけバカな母親が多いんだ?」と思ってしまいました(昨日「読んでいる人を不快にさせない」と書きながらスイマセン)。

 血液型占いが迷信であることは、さすがにこれだけ世の中でいろいろ語りつくされれば自明のことだろうと思うのに、意外と真剣に信じている人が多いというのが不思議です。僕も血液型占いの話はします。しかし、それはあくまでもネタとしてです。知人の女性はA型らしいのですが、性格はかなり大雑把でいい加減、いわゆるB型っぽいので、なにかあるとすぐに「さすがB型」とからかっています。そのたびに彼女が「A型です」と訂正する、そのやり取りのパターンが定着しているのですが、これは血液型占いが当てにならないことを前提に踏まえているからこその会話です。 

 上記のブログでも医学的にABO式の血液型の説明がされていますが、こういうことをちょっと調べただけでも血液型と性格には関連性はないよなぁ、とわかるはずです。こんなことを信じているのも日本人(とその影響を受けた東アジアの一部)だけで、外国では自分の血液型なんか知らない人が大半だということも、もうみんな知っていると思っていたのですが、未だに血液型占いを信じている人がたくさんところを見ると、もう「信じたいから信じている」のだろうとしか思えません。

 もちろん、思想や信教の自由が憲法で保障されているのですから、占いを信じたい人は信じても良いのですが、それを他人に押し付けたりしてはいけません。ましてや言葉も話せない乳児から医療行為でもないのに血液採取をしたりするのは「虐待」ではないかと言われても仕方ないでしょう。「虐待」なんて大げさな表現かも知れませんが、幼い子どもにとってはチクッとした痛みだって大人が思うよりもはるかに不快だと思いますよ。

 ちなみにうちの20歳と16歳の子どもたちは未だに自分たちの血液型を知りません。僕たちも子どもの血液型を調べようとも思わなかったし(血のつながっていない関係かも、と恐れたからではありません)、本人たちも特別知りたいとは思っていないようです。血液型占いをしなくても自分の性格は自分が一番よくわかっていますからね。血液型で占う必要がどこにあるのかと思います。もし合コンなどで血液型の話をしなければならなかったら、適当に思いついた血液型を言っておけ、と子どもたちには話してあります。

 そもそも性格の特徴を説明するだけの血液型占いは本当に「占い」と呼んで良いのでしょうか?だって占いというのは未来の行動をどうするか決めるためにあるのでしょう?性格を大雑把に4つに分類するだけでは占いとしては何の役にも立っていないと思います。占星術やタロットや手相の方が、まだ占いとしてはよくできた「仕組み」だと思います。

 そうそう、もうひとつ。僕が入社した頃に、ある会社の出している冊子の星占いコーナーを先輩を手伝って書いたことがあります。もちろん担当として書いていた先輩コピーライターも占い師ではありません。そういういい加減な占いページはいくらでもあります。雑誌や、ましてやいかにも金がかかってなさそうなフリーペーパーに載っている占いページのどれだけが本当に占い師がちゃんと書いているか、かなり疑ってかかった方が良いですよ。まあ大抵の雑誌では「先生が占った結果を、ライターがわかりやすくアレンジして書き起こしています」とかなんとか答えるでしょうけど。全部がデタラメだとは言いませんが、全部がちゃんとしているわけではないと思います。