幹事クリタのコーカイ日誌2009

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10月28日 ● どこかの会社の話ではありません。

 以下はあくまでもうちのテニスサークルの話なんですけど、ただ景気の悪いどこかの会社(自由に思い浮かべてください)と似たような構図の話ではあります。実はここ3ヶ月ほど驚くほどサークルの参加率が低下していて、毎週の練習がとても寂しいのです。この8月〜10月の3ヶ月(四半期)の1回あたりの平均参加人数は12.2人。これがいかに少ないかと言うと、その前の5〜7月期の平均が19.1人、昨年の8〜10月期は19.7人。だいたい20人前後というのがここ数年の平均だったので、この前年同期比で4割減というのはかなりショッキングな数字です。まるでどこかの会社の売り上げみたいです。

 で、参加者が減っている原因は、大きく「参加したいけど都合がつかない」派と「参加する気持ちが薄れてしまった」派に分かれます。前者は仕事やプライベートや健康の問題です。一番明快です。後者はサークルに対するロイヤリティが下がった(つまりサークル以外のところでテニスをしている)か、テニス自体に対する情熱が薄れたかですね。どちらも常にあることなんですが、現在の参加者数の低迷はたまたまこの両者の大波が同時に来てしまったことによるもので、それが4割減につながっています。新商品がない時期に不祥事が重なったみたいな話でしょうか?

 それに加えて退会者がいるのに入会者がいないということもあります。過去にも何度もありましたが、退会していくメンバーは常に一定の割合で辞めていくわけではなく、数年に一度、まとまって同時期に辞めます。示し合わせたわけではなくても、なぜかタイミングが重なるのです。で、どうやら今がその時期のようなのですが、そういう時は必ず新しいメンバーが一気に入ってくるものなのですが、最近それがありません。辞めるばかりで入らないから人数が減っている、これもまたどこかの会社のリストラ話みたいです。こちらはリストラしているわけではないんですけどね。

 問題はこうした傾向が一時的なものなのか、それとも構造的なものなのか、ということです。たまたまそういう時期なんだ、ということなら大して心配したことではありません。過去にも何回もありました。ただ、これだけ長期にわたって低迷する期間が続くと、もしかしたら構造的な問題ということも考えられます。

 構造的というのは、ひとつはサークルの寿命の問題で、20数年にわたって活動してきたサークルだけに、そろそろ衰退期に入った、ということが考えられます。高齢化は顕著ですしマンネリ化も進行しています。会社にも30年寿命説というのがありますが、サークルの場合はもっと短命なことでしょう。

 もうひとつはテニスというスポーツの人口自体が減ってきているのかも、ということです。今の20代はレクリエーションとしてテニスをしません。40代、50代が若い頃のような猫も杓子もテニスをするというブームを経験していないだけに、遊びの選択肢としてテニスが入らないようなのです。たださえ少ない若者なのに、その中でテニスのシェアが減ってはサークルへの若い入会希望者が少なくなるのも無理ないことです。そうなると解決は容易ではありません。これもまたどこかの会社と同じような話です。

 ただ、どこかの会社と大きく違うのは、サークルの参加者が4割減でも実は大して困らないということで、コンパクトに活動していくのもそれはそれで良いところもあります。なにせコンパクトになれば運営自体は随分と楽になります。幹事としては余裕です。コートもたくさん確保する必要はないし、お金もかかりません。まとめるのも楽です。それで残るメンバーというのは気の合う同質の人が多くなるのでより仲も良くなります。

 ただ、単純に人が少ないとなんか寂しいんですよね。「去る者は追わず」が趣味のサークルの原則だとは言え、やっぱり去っていったのもテニス仲間ですから。