幕末タイムスリップ医療ドラマ『JIN -仁-』の第１回を見ました。村上もとかのマンガが原作で、設定にはいろいろ細かなところで突っ込みどころがないわけではないのですが、それをつべこべ言わせないだけの迫力があるドラマで、なかなか面白かったと思います。

　まず良かったのはドラマにきちんとお金をかけて真面目に作っているところ。大河ドラマとはまた違うアプローチですが、きちんと「時代劇」していますし、美術も頑張っています。それが全体に「しっかり」感を醸し出していて、見ている方にも伝わってきます。

　キャスティングも豪華ですが、あくまでも人気者を出して視聴率を稼ごうということではなく、地味でも芝居ができる俳優を起用しています。中谷美紀、綾瀬はるか、内野聖陽（龍馬を演じるには老けすぎですが）、小出恵介、小日向文世、武田鉄矢、藤田まこと、高岡早紀、麻生祐未。なにより主役が大沢たかおというところに、その方向性が表れています。ＮＨＫ大河の方がはるかに俳優の持っている「数字」に頼っている感じで、ＴＢＳは良心的だとすら思えます。

　まだ原作が終了していないので、今後は原作とは違うストーリー展開になっていくのかも知れませんが、原作を読んでいない人でも問題なく楽しめる作りになっています。今後も見続ける気になった第１回でした。