幹事クリタのコーカイ日誌2009

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7月27日 ● 26時間テレビの島田紳助のベタさ。

 今年のFNSはいつもの「27」時間テレビを1時間短縮して26時間テレビ。これはメインの島田紳助が司会する日テレの「行列ができる法律相談所」と時間がかぶらないための措置。紳助に頼り切りのフジテレビが情けない気がしましたが、もともと27時間も必要ないので短縮は悪くないかもとも思います。

 今回は視聴率が絶好調のヘキサゴンファミリーがフジテレビの各人気番組とコラボするということで、バラエティ好きなら共通して見ている番組が多いでしょうから、比較的親和性が高く「馴染んだ」感じのするスペシャルばかりだったような気がします。

 逆に言えば馴染み過ぎていて、生放送らしい緊張感やハプニングに乏しく、まるでVTRを見ているかのような安定感が面白さを削いでいました。ネプリーグだろうが、いいともだろうが、はねとびだろうが、お笑い同士のコラボでは大した相乗効果は得られません。

 しかも島田紳助のMCというのは、お笑い芸人としては安定感があり過ぎます。まるで局アナ出身のようです。彼はTBSの「オールスター感謝祭」を長年仕切ってきているだけに、生放送に対する慣れがますますハプニングを未然に防ぐ方向に働き、よりベタでわかりやすい方向に番組を誘導していきます。さんまや鶴瓶のような「なにをしでかすかわからない」という緊張感が皆無なのです。

 挙げ句に最後は得意の涙と感動。ベタを愛する紳助は、先鋭的な方向には決して暴走せず、落とし所は田舎のおじいちゃんおばあちゃんでもわかる感動物語に収束させようとします。だから今年の26時間テレビはまるで日テレの24時間テレビの亜流のようでした。日本テレビのスタッフは安心したんじゃないですかね。同じ路線なら老舗の方がずっと年季が入った良い味を出してきますから。