幹事クリタのコーカイ日誌2009

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7月2日 ● 王者vs大巨人。

 ウィンブルドンテニスもいよいよ終盤戦。男女の4強が出揃いました。準々決勝で目立ったのが、王者フェデラーに挑んだテニス界の大巨人イボ・カルロビッチ。身長2m8cmのこの選手は、まるでマンガのようです。とにかくサービス以外に何の取り柄もありません。ストロークもボレーもトッププロとしては全く物足りません。それなりにこなしますが、武器になるほどのものではないのです。

 彼はひたすらサービスに特化した選手として有名です。背の高さを生かした角度のあるサービスはスピードも安定感も申し分なし。常にどんな大会でもサービスエース王です。最高速だけならアンディ・ロディックの方が優りますが、カルロビッチの凄さは安定して速いサービスが打てることで、セカンドサービスと言えども普通の選手のファーストサービス以上だったりします。

 カルロビッチの試合は淡泊です。とにかくサービスの打ち合い。そしてタイブレークに入ってようやくカルロビッチがミニブレークを果たせばそれで終わりです。だから彼が勝つ試合は大抵7-6です。こんな個性的な選手、過去にもいませんでした。単なるビッグサーバーはいましたが、彼くらいサービスだけに頼っている選手は珍しいでしょう。

 まあ僕としては「美しすぎるフェデラー」のテニスが理想なので、カルロビッチのテニスに魅力は感じませんが、でも面白いので、いつまでも現役を続けてもらいたいものです。