幹事クリタのコーカイ日誌2009

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6月22日 ● 夏ドラマ展望。

 この春のドラマは『BOSS』がそこそこ視聴率を稼ぎ、注目の『MR.BRAIN』は視聴率も内容も期待ほどではなかったという程度。後は軒並み視聴率的には枕を並べて討ち死にしました。内容的には『白い春』も良い線いっていますが、それにしても相変わらずの「ドラマ冬の時代」が続いています。夏ドラマは毎年テレビ局もあまり気合が入っていないだけに、このままではますますドラマも立ち枯れしちゃいそうです。

 もはやブランド枠としてその価値も落ちてきてしまったフジの月9ですが、今回は『ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜』。脚本はジャニーズドラマが多い大森美香。主演のプロバスケット選手に山下智久、共演に北川景子、相武紗季、貫地谷しおり、溝端淳平、はんにゃ、永井大、真矢みき、伊藤英明ら。さすが月9という若手人気俳優競演で、10代、20代女性をターゲットにした青春ラブストーリーだそうです。興味を惹かれるとしたら、いまどきな草食系男子が主人公というところですが、まあ僕たちのようなオヤジ世代にはあまり関係ないドラマという気がします。

 ジャニーズドラマはこの夏全開で、フジ系火曜夜10時『恋して悪魔〜ヴァンパイア☆ボーイ〜』も主演に中山優馬、共演に近藤真彦。他に加藤ローサ、伊東四朗、高橋ひとみ、中島健人、桜庭ななみ、堀内敬子ら。ヴァンパイアの美少年が人間の女性と恋をするラブファンタジーだそうですが、まあ完全に中高生向けです。

 もう少し大人向けのジャニーズドラマはTBS系金曜夜10時『オルトロスの犬』。神の手と悪魔の手を持つ青年の宿命の対決だそうで、ちょっと設定は子ども向けですが、滝沢秀明、錦戸亮のW主演。他に水川あさみ、佐々木蔵之介、高畑淳子、柴俊夫、忍成修吾、八乙女光、六角精児ら。キャストからは女子大生〜30代女性くらいを狙っている感じです。

 オールターゲットのジャニーズドラマは日本テレビ系土曜夜9時『華麗なるスパイ』。この枠で人気の長瀬智也主演のスパイコメディです。脚本が君塚良一、共演に深田恭子、杏ということで、これはかなり期待できそうです。長瀬らしいおバカドラマになれば面白いことでしょう。君塚の脚本次第という気もします。

 さらにジャニーズドラマとして注目は復帰した草なぎ剛主演フジ系木曜夜10時『任侠ヘルパー』。暴力団員が介護施設でヘルパーとして働くというコミカルなヒューマンドラマ。こういうシチュエーションコメディは脚本次第というところもありますが、脚本の古家和尚は過去に『ガリレオ』『ハチワンダイバー』などを手がけた気鋭の若手だけにどう扱うか注目です。共演は黒木メイサ、山本裕典、仲里依紗、松平健、宇梶剛士、大杉漣、夏川結衣と豪華だけに期待できそうです。

 さらにさらに、まだまだ内容が発表されておらずわからないTBS系土曜夜8時『こちら葛飾区亀有公園前派出所』があります。先日書いたように主演は香取慎吾。共演は未発表ながら速水もこみち、香里奈ということです。かなり力が入っているようですが、果たしてどこまで原作ファンをつかめることでしょうか。

 以上乱立気味のジャニーズドラマ以外で注目なのは、なんと言ってもTBS系日曜夜9時『官僚たちの夏』です。城山三郎原作の昭和30年代の通産官僚の奮闘を描く社会派ドラマ。脚本、演出ともにTBSが総力を挙げて挑む大人のドラマになります。主演は佐藤浩市。共演に堺雅人、高橋克実、高橋克典、船越栄一郎、北大路欣也、佐野史郎、西村雅彦、杉本哲太、吹石一恵ら。大河ドラマ並みの重厚なキャスティングです。脚本の橋本裕志は『華麗なる一族』を書いただけに、似たようなテイストになりそうです。ただキムタクに相当する華のあるスターがいないだけに、視聴率的には苦戦の予感がします。最近何をやってもドツボにはまるTBSだけに不安は隠せません。

 もうひとつ注目なのがフジ系火曜夜9時『救命病棟24時』。今回は4年ぶりの第4弾。主演はもちろん江口洋介、松嶋菜々子。共演もユースケ・サンタマリア、北乃きい、木村多江、市川実和子、板尾創路らを揃えました。ただ問題は江口洋介が先日交通事故で重傷を負ったこと。果たしてドラマ制作が間に合うのか、そこが今や一番の注目になってしまいました。

 他は小粒なドラマが多く、各局が予算を削減しているのがわかります。僕がとりあえず見ようと思っているのは『華麗なるスパイ』『任侠ヘルパー』『官僚たちの夏』『救命病棟24時』。他は興味が沸きませんが、『ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜』は娘が見たがりそうだから一緒に見るかも知れません。