幹事クリタのコーカイ日誌2009

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5月29日 ● 用兵の難しさが身に沁みる。

 最近またテニスの団体戦をやっています。一応プレイイングマネージャー的立場なので、参加できるメンバーを集めて、その中で最適と思われるメンバーを選んで試合に臨みます。自分自身は監督に専念したいのですが、人が足りない時は「代打オレ」みたいな感じで試合にも出ます。もっとも出る時は「代打の切り札」ではなく、あくまでも人数合わせのいわゆる「捨てポン」で、自分の試合で勝ちを計算したりはしていません。まあ最大限良く言っても「スーパーサブ」です。

 野球なら試合展開の中で監督の采配が腕の見せ所という場面もありますが、テニスの団体戦の場合は用兵というか、最初のオーダー決めが監督の見せ場のほぼ全てです。一応団体戦の場合はコーチングが認められていますが、いざ試合に入ってしまえば選手の力量が勝負を左右してしまいますから、一番頭を悩ませるのは「誰をどういう組み合わせ、どういう順番で出すか」です。

 3本勝負の場合、まず全勝狙いでいくか、とにかく2勝すれば良いと考えるかで起用が変わってきます。もちろん本来なら全勝を狙っていきたいところですが、拮抗した相手とやる場合はそれが逆に全敗にもなります。かといって2勝1敗狙いの場合、何らかのアクシデントで計算していた1本が負けた場合に大ピンチに陥ります。実力が相手の方が上だとわかっている場合は2本に集中していくしかありませんが、実際には彼我の実力差は対戦してみないとわからないので、最初から1本を諦めて2本に集中するというのも難しいのです。

 さらにもうひとつ難しいのは先ほど書いた「捨てポン」の用兵。誰だって負けるとわかっている試合には出たくありません。自分が出る時はその役割を果たすのは構いませんが、他のメンバーに強要することはしたくありません。それに意外と相手も捨てポンだったりすることもあるので、あまり露骨に戦力ダウンさせるのももったいないですし。

 そんなわけで、メンバーの気持ちを大事にしつつ、勝ちにいくためには非情(?)な用兵も必要になってきます。つくづく監督の難しさと大変さが身に沁みます。