幹事クリタのコーカイ日誌2009

[ 前日翌日最新今月 ]


 
5月2日 ● ネットでショッピングをしていて思ったこと。

 ネット通販というものを始めたのはもう何年前のことでしょう?最初のうちはちょっと信用できなくて、あまり利用しないようにしていたのですが、アマゾンでなかなか古本屋でも見つからないようなコミックスを購入できるとわかってからは、随分と頻繁に利用するようになってしまいました。

 当初は古本を探す時だけだったのが、新刊本も買い、CDやDVDも買い、最近ではテニスボールもネットで購入しています。値段が安いことと、家にいて品物が届く便利さには抗し切れません。昨日なんて、プレステ2のAVケーブルなんてニッチな商品も買いました。今さら電器店に探しに行くのも面倒くさいな〜と思って、アマゾンで探したら、ぞろぞろと出てくるし純正品じゃないので安いしで「あー本当に便利だなぁ」と痛感しました。どこに売っているか探すのが大変そうなものは、とりあえずネットで検索してみるという「癖」がすっかりついてしまいました。

 しかし、僕らくらいの世代ですらこれだけネットで買い物をするようになると、商売もどんどん形態が変わっていくのも無理はありません。かつてはデパートに代表されるように、広くて豪華な店舗を構えて豊富な品揃えと至れり尽くせりのサービスで利幅の高い商売をするか、スーパーのように人件費を削って売れ筋商品を並べてどこまでも安さを追求するかでした。

 しかし、品揃えの豊富さでも安さでもネットの方がはるかに上をいきます。実際に店舗を構えるのとは、かかるコストが段違いなのですから最初から勝負にはなりません。この不況と相俟って、どんどん売り上げが落ちて閉めてしまった店がたくさんあります。古い商店街が「シャッター通り」になって久しいですが、商店街を潰した大型ショッピングセンターまでもが最近は閉店の憂き目にあっています。

 このままいくと、「商店」は大も小もあがったりです。町の個人商店はもとより、デパートも大型ショッピングセンターも大型専門店も潰れたら、残っているのはコンビニだけ。町は閑散として歩いても全然楽しくありません。すでに地方都市ではその兆しが出ています。名古屋周辺でも浜松とか四日市とか岐阜とか、みんなヤバイくらい活気がありません。

 農林漁業が後継者難で壊滅的状況に陥り、次に製造業が海外へ流出して空洞化を起こし、最後に商業がネットに侵食されて商店が潰れていく。昔の社会の教科書に載っていたような「仕事」はもうみんなガタガタで、子どもたちにはますます仕事の現場が見えにくくなってきています。人の気配を感じなくなってきているこの時代、確かに僕たちの子どもの頃から見たら「未来」だなぁと思います。