幹事クリタのコーカイ日誌2009

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4月30日 ● 昭和特集の番組を見ながら。

 昨日は祝日でしたが予定も大してなかったので、のんびり家でテレビを見ていました。「昭和の日」ということで、テレビもラジオも昭和特集が目につきました。気がついて見れば平成も21年。つまり昭和は20年以上も昔のことになってしまったのです。昭和の真ん中に生まれている我々世代には「昭和は遠くなりにけり」という感じです。

 もっとも昭和特集と言っても、メディアが取り上げるのは主に昭和40年代以降がほとんどです。戦前はもちろん、戦後の焼け跡の時代もほぼスルー。もっとも古い話題でもせいぜい「三丁目の夕日」時代以降です。これはそれ以上古いとテレビを見ている人のほとんどが知らないし興味も沸かないからでしょう。学術的な発表をしているわけではなく、あくまでも娯楽番組ですから、「懐かしい〜」と視聴者が言ってくれるところから始めるのは当然です。

 ただ作り手の年齢が受け手よりも若いせいか、どうも感覚にズレがあるというか、理解不足なところが気になります。例えば昭和の大ヒット曲を取り上げる企画にしても、「およげ!たいやきくん」「黒ネコのタンゴ」などの児童向け楽曲や、「女のみち」「涙の操」など妙なグループが歌ったベタな演歌が上位にいることを、どう解釈して良いのかわからないままにオンエアしている空気があります。

 テレビ番組でも「ザ・ベストテン」「ひょうきん族」あたりまでは知っていても、コント55号やクレイジーキャッツなどの番組になるとお手上げです。現場のディレクターでも30代でしょうから無理はないと思いますが、見ている我々にはむず痒い感じがします。

 もっとも、もう少ししたらピンクレディーもドリフターズも「わからない」「知らない」という世代が社会の中心になってきます。昭和特集が組めるのもいつまでやら。気がついたら「懐かしの平成」という番組がテレビから流れてきているんでしょうね。