幹事クリタのコーカイ日誌2009

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4月29日 ● 豚インフルエンザ大流行へのカウントダウン。

 豚インフルエンザの警戒水準がフェーズ4になったそうです。メキシコでの死者が150人を超し、感染者がメキシコ、アメリカのみならず中南米やヨーロッパにまで広がり、お隣の韓国でも「推定患者」が出たそうです。こうなると日本に渡ってくるのも時間の問題でしょう。今やカウントダウンの状況です。

 時おりしもGW。今年は不況のせいでメーカーを中心に思い切った大型連休の会社が結構あります。円高で海外旅行がお得、旅行会社もここぞとばかりに安売りツアーを薦めていただけに、海外渡航計画を立てていた人も多いことでしょう。まさかこんな事態に陥るなんて、旅行の計画を立てていた時には思いもよらなかったでしょうから、今頃「どうする?」とパニックになっている人もたくさんいそうです。

 メキシコでは次々と感染者が死亡していて、致死率が6%とも7%とも言われています。もし流行が一気に広がったら、日本だって感染者は10万人くらいすぐ届くかも知れません。となると計算上では6千人もの人が死ぬことになります。阪神淡路大震災や伊勢湾台風クラスの死亡者数です。もし感染者が10倍の100万人になれば、そのダメージは計り知れません。まあ未だメキシコでしか死亡者が出ていないそうですし、対策を取る時間がある日本でそんな高い致死率になるとは思えませんが、用心にこしたことはありません。

 実は今、会社の同僚がニューヨークに休暇で行っています。GW明けまで無事に感染せずに彼が戻ってくるかどうかは誰も保証できません。ニューヨークにどこまで感染が広がっているかわかりませんが、「ヤバイ」状況であることは確かでしょう。

 GWに観光で出かける旅行客は渡航を思いとどまらせることができても、出張でアメリカに渡るビジネスマンを全てやめさせることはできませんし、すでにアメリカやメキシコに行っていた人間に帰ってくるなとも言えません。感染をできる限り水際で食い止めるのはもちろんですが、早くワクチンを作ることも肝要でしょう。

 それにしてもたださえ景気が悪くて落ち込んでいる世の中に、降ってわいたようなインフルエンザ騒ぎ。江戸時代以前なら飢饉に疫病が重なって庶民がバタバタと倒れ、みたいな状況です。為政者が手を拱いていたら、どんどん世の中は悪くなります。江戸時代なら一揆が起きているかも知れません。なのに、日本の政治家ときたら選挙のことばかり。麻生の支持率が20%でも30%でもどうでも良いよ、と言いたくなります。とにかく政争で停滞しないで適切な処置をしてもらいたいものです。